海外ウェブサイトでの新型SILEXに対する評価をまとめてみた

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国内で評価が少ないので寄せ集めてみました

「国内ではまだまだ新型SILEXに対する評価が少ない」とお客さんにも言われたので、海外のウェブサイトでそれっぽいものを翻訳して集めてみました。なぜ少ないのかはよくわかりませんが、推測する限りでは、SNSが優勢となったここ10年ほどで、SNSの流れに任せておくというようなことはあるのかと思います。またここ数年のアンバサダーやYoutuberによる流れにも逆らわないような、そんな空気もあるように思います。ただ、グラベルバイクというジャンルは多様なバイクがあるため、難しく、なおかつ危険だと思うので、思うことはちゃんと出力していったほうが、ぼくはいいと思います。Youtubeにインプレのような動画も2、3上がっているのですが、いずれもボリューム不足に感じます。おそらく、視聴数と印象の良さをアピールすることが主になっており、ゆっくり喋ってキャプションまで追加する場合には大した情報量になりません。また、わかりやすくすることは情報を削ることになりますから、削ぎ落とした結果、スペックとありきたりな内容しか伝えることができないようです。この新型SILEXにとって、スペックはどうでもいいとは言いませんが、このバイクを語る重要な部分ではないと思います。

ウェブサイトの規模の大小はありますし、ウェイトやテイストは異なりますが、幅広くテクストを追うということをすれば、徐々にSILEXの現実の姿がみえてくるのではないかと思います。実際、どのWebサイトでも同じことを言っていますし、ぼくのレビューとほぼ同じですね。

これらを読むことで興味を抱いていただき、MERIDA X BASEでの試乗をしに行ってみてほしいと思っています。実際に感じていただくのが一番です。

来月には店頭にもデリバリーが始まる予定になっていますし、そろそろ新しいバイクを買い求める方が動き始めていますので、早め早めの動き出しをしていただくために材料を投下しておこうかなというところです。

どのレビューを読んでも、SILEXの現実の姿を見事に形容しており、「乗って楽しいSILEX」が欲しくなってしまうのではないかと思いますw

fiets.nl

グラベル世界選手権で優勝したバイクだ。しかし、このレースではMERIDA SILEXも、CANYON GRAILも注目されてはいなかった。GRAILはアンバウンド・グラベルで優勝し、世界選手権の前日に行われたロックダジュールでも最速だった。どちらも第2世代であり、何れのメーカーもかなり早くからグラベルにバイクを投入した。先代が発売された頃、グラベルはどこへ向かうのか未知数だった。ますますレースに向かうのか、アドベンチャーやロングツーリングに向かうのか、はたまたグラベルバイクはファットバイクのように死を迎えるのか。それとも新しいロードバイクになるのか。一作目は何れのメーカーも何でもできるバイクとして描かれた。リラックスしたバイクパッカー、平均的なグラベルライダー、レーサーなど、誰もが扱えるバイクである必要があった。そこから数年が経過し、差別化と多様化が進んだことで、より具体的になってきた。MERIDAにはSCULTURA ENDURANCE GR(日本未導入)も用意しているがマテイ・モホリッチはSILEXを選んだ。モダンでゆったりとした安定性の高いジオメトリが、結果的にこのバイクを非常に速く、安定したダウンヒルを可能にした。SILEXもGRAILもともにポジティブな評価を得た。GRAILを明らかにレーサーよりになったが、SILEXは(若干のアレンジにより)どこでも、だれでも使える。オールラウンドに使うなら、私はSILEXを勧めたい。GRAILのスタートダッシュは病みつきになるものだが、快適性や安定性、あるいは汎用性ではSILEXの方が優れている。2台とも世界タイトルを獲得し、2台ともが他を圧倒した。

www.fiets.nl

GCN

メリダによれば「SILEXのオフロード性能はすべて、フレームデザインのハンドリングと汎用性に影響を与えることなく追加されたものです。これらの追加機能にもかかわらず、デザインをシンプルに保つよう努めました。私たちはギミックや複雑すぎるデザインを避け、乗り味に本当に違いをもたらすものに集中しました。」とのことです。注目すべきは、多くのブランドで採用されているフレーム内部への収納をメリダは排除し、その代わりFidlockを導入したことだ。MERIDAにはSCULTURA ENDURANCE GR(日本未導入)もあり、グラベルマーケットに複数の製品を投入している。MERIDAの中ではグラベルレースに相当するのがSCULTURA ENDURANCE GRだと思われていたので、モホリッチが世界選手権でSILEXを使用し、優勝したことには驚いた。彼の勝利を考えれば、SILEXが前作よりレーシーに生まれ変わったことを推測するのは容易だったが、実際には「よりスポーティーな外観を与えるが、実用的な目的のためにあるバイク」だった。一般的にヘッドチューブを短くすると、乗り手はアグレッシブなポジションを得られる。サスペンションフォークとの互換を維持するために長くなった分を打ち消すようにすることで、前作のSILEXと同様のライディングポジションを実現している。ヘッドアングルは、オフロードでのハンドリングを向上させるため69.5度まで寝かされたが、MERIDAは「良いものは変えない」というフィロソフィーを持っており、デザインに大幅な変更が施されたにも関わらず、新型SILEXのジオメトリは旧型と同じだという。

GCN

ruoteamatoriali.it

よりリーチがあり、よりオープンなヘッドアングル。SILEXの新しく刷新されたジオメトリの特徴は、リーチの拡大、すなわちヘッドセットとボトムブラケットとの間の水平距離の拡大であり、また、テクニカルな下り坂での安定性を向上させ、バイクパッキングをした際のことも考慮して、ヘッドアングルを71度から69.5度へ寝かせたことだ。フレーム性能だけではなく、飲料用ボトル以外に、パニアバッグ、工具、フェンダーや各種アクセサリを取り付けるマウントがあることで、長距離ツーリングにも使いやすくなっている。その結果、日常のライディングにも適した、非常に汎用性の高いバイクが誕生した。市街地でも、通勤でも、山岳地方での壮大なライドでも、あるいは世界選手権でも優勝したことで、SILEXは近い未来に成功を収めそうである。

portoutdoor24.it

bike-x.de

リーチが長く、ヘッドアングルがゆるくなったことで、安定性がさらに向上した。これはバイクパッキングをしたり、荷物を積む際にも優位に働くはずだ。ジオメトリが前作と変わっていないにも関わらず、新型SILEXは最初のペダルストロークの瞬間から、前作より明らかに成熟していて、アグレッシブだと感じた。イタリアを走る様々なルートで、SILEXはどこにでも馴染むことを証明した。平坦な道、砂利道、そして草原でさえ、このバイクは爽快なパフォーマンスを発揮した。52Tスプロケットが必要になるほどの急勾配で、かつ路面が荒れている場合、45ミリ幅のタイヤは限界に達する。しかし公平を期するならば、そのような状況で性能を発揮するのは一部のバイクであり、一部のタイヤだけであると言わざるを得ない。ライディングポジションは快適だが、過度にアップライトではない。完全なグラベル用ポジションと扱いやすく予測可能なハンドリングの組み合わせは成功に値するし、それによってSILEXを常にコントロールすることができる。決して、バイクの癖を押し付けてはこない。ただひとつだけ、ジェラテリアに立ち寄ったときだけは、バイクがガタガタとなりだした。おそらくは、バイクが休憩する気にならず、それを拒んだのだろう。

www.bike-x.de

cyclist.co.uk

イタリアの丘陵地帯のグラベルで3日間テストしてわかったことは、新型SILEXは平均的なグラベルバイクよりもはるかに高性能であることだ。タイヤサイズは45mmに対応し、ドロップドチェーンステイを採用し、サスペンションフォークとの互換を保ち、ケーブルは内蔵することができる。また、カーボンフレームは1,220g、アルミフレームは1,900gで、フォークは580gだ。しかし正直なところ、これらの要素は新型SILEXを語る上でもっとも重要な要素ではない。このバイクはジオメトリによって語ることができ、理解ができる。マウンテンバイクからインスパイヤされたジオメトリは、トップチューブが長く、ヘッドアングルが緩い。このMTBフィーリングをさらに高めているのが、すべてのフレームサイズで共通となっている80mmのステムだ。これにより、ハンドリングがシャープになると同時に、全体のリーチが乗り手にフィットするものになる。190cmを超えるモホリッチはSサイズを選び、ステムに140mmを選んだが、彼自身もあれはやりすぎだったと感じているようだ。舗装路を走るバイクと比べないわけにいかないが、SILEXはアップライトで加速がやや鈍く感じた。45mmタイヤと9kgを超える車重は、クルージィな走りを可能にする。しかし、未舗装路セクションがまるで舗装路のようにスムーズに感じた。そして、SILEXはむしろ速くなったように感じた。たしかにこのバイクはエアロではないが、自然な乗車姿勢のおかげでレース志向のグラベルバイクと変わらない走りが可能だった。長めのホイールベースを備えたバイクは、物理的な速さを増すものではないが、私の経験では、短くスキッドなバイクよりも直進安定性が高く、バイクのスピード維持を助ける傾向がある。87mmのトレール量によってハンドリングは非常に落ち着いていて、確実だ。これはダートでの速度アップに繋がるだろう。また、急斜面の未舗装路を登る際、この長いホイールベースはグリップを助けてくれる。ホイールベースが長いからグリップが増すのではなく、サドルを中心にしてあちこち動き回ってしまっても、ミスの許容範囲が広いということだ。これらの点から、新型SILEXはリジッドMTBに乗っているかのような感覚を思い出させてくれる。昔のMTBはブレーキがプアだったので、それよりだいぶ良い。クルージィな路面での快適性、ハイレベルな登坂性能、そしてSILEXが秀でているのは下り坂だ。私はオフロードでの下りを得意としているが、SILEXの走りは見事だった。もう少し速く走りたい、もう少しブレーキを遅らせたい場合、乗り手のテクニックを補ってくれる。あらためて、優秀なマウンテンバイクのように感じた。新型SILEXは舗装路をロードバイクのように最も速いということはなかったが、想像していたよりもだいぶ速く走ることができた。とはい、これは慣れると思う。

www.cyclist.co.uk