[コラム] ジャパンカップ!

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久々に宇都宮に行きました

COVID-19に関わる影響によって、しばらくぶりに開催されたジャパンカップ。そこにメリダがバイクを供給しているバーレーン・ヴィクトリアスチームも参戦するということで久々に宇都宮を訪れました。

また今回は、全日本チャンピオンである新城幸也選手がナショナルチャンピオンだけが一年間着ることを許されるスペシャルジャージの日本でのお披露目ということもあり、多くのファンが森林公園で待っていたと思います。

スペシャルなのはジャージだけではなく、メリダからスペシャルバイクが製作され、それについても事前に発表があったとおりです。白地に赤のジャージとバイクはめちゃくちゃ目立ちますね。

レース後は歓迎会

日曜日のレース後には、宇都宮市内の某所にて来日した選手、監督、スタッフの皆さんを歓迎するための会が催されました。ぼくもそこに招待を頂きましたので、選手やスタッフの皆さん、あるいは他の参加者の方と一緒に、レース後の歓談を楽しみました。ジャパンカップに来た選手はこれでシーズンオフでしょうし、気持ちも緩んだのか、和気あいあいとしてフレンドリーな時間が心地よかったです。

また、レース前日のプレゼンテーションでは、来季に関わる選手の移籍や体制の変更などについて発表がありました。あれはなかなか衝撃を受けました。内容はニュースを見てもらえば良いと思いますけど、それを見たぼくの感想はこんな感じです。


宇都宮ブリッツェンに「台湾の英雄」入団 清水監督、増田主将は移籍
https://news.yahoo.co.jp/articles/a8a094e4ace2747c0d7236ccb8a8dd145ba3a632


ブリッツェンは完全に引き抜かれてるように見えます。しかし、栗村さんが監督をやっていた頃の話で「ブリッツェンばかり強くてもダメで、また同じ人が勝ちすぎてもだめで」と公共性を意識された発言を繰り返されていたことや、たしか右京さんとの間の関係性もあったはずで、選手が動くリーグは良いリーグなので、歓迎だと思います。いわんや、JCFがコストを出して日本最強のチームを作り、戦っていこうということがついに叶うきっかけができたわけで、それはそれはもう大変な期待があるでしょう。

上が抜ければ、下から上がってくる若い選手に枠が空くわけです。ブリッツェンはディベロップメントチームを持っているし、バーレーン・ヴィクトリアスにもU19のチームができました。バーレーン・ヴィクトリアスからはうつの見たブリッツェンに馮俊凱(フェンチュンカイ)選手が移籍する実績も加味すると、いろいろな可能性が考えられそうです。

いつまでもヨーロッパが本場だ本場だとだけいう価値観はもういらないでしょう。ヨーロッパに挑み続けることは大切でしょう。その上で、日本のリーグが東アジアの中で最強のリーグとして成長していくことができれば、そうしてはじめてヨーロッパへの道がはっきりと拓けるでしょうし、アジアのレーサーがヨーロッパに対して挑むことができるだろうと思います。かつて北米がヨーロッパに対してやったことを思い出すべきでしょう。

かつて増田成幸選手がキャノンデールにいたとき、まったく使われずに終わったところから、国内に戻ってきてさらに強くなり、JCL 右京へ移籍するのは、ご本人にとってすごく大事な決断だったと思うし、清水監督と今後に向けて何を想うのかを、誰か聞き出して頂きたいと思っていたら、自らTwitterに書いてくれていました。

サッカーでもそうなんですけど、プレイのレベルが高いか低いかと、観戦者にとって面白いかどうかって別の話だと思うんですよ。ぼくは海外サッカーよりJリーグのほうが好きだし、メジャーリーグよりNPBのほうが好き。日本人同士だから気持ちも理解しやすいし、言葉が通じるのはとても大きい。

おもしろいリーグがあってこそ観客が集まります。魅力的なチームは、≒強いチームであるばかりではありません。おもしろいとは、芸人のように振る舞うことでもないでしょう。あくまでプロスポーツ選手として尊敬を集める、そんな姿にぼくらは憧れ、期待をします。増田成幸選手はその意味で大変に素晴らしい選手だと思います。

ロードレースでも海外より国内のほうが見に行けるし、ぼくはおすすめです。やはり、物理的な距離が近いということは気持ちの共有において大切な要素だと思います。遠いところで起きることに当事者性を意識することは大変困難です。ホームタウンにチームがあると、ついつい気になりますよね。

今後の増田成幸選手の活躍に期待しています。