ロードタイヤ用のインサート「AIR-LINER ROAD」

この記事は約 4 分くらいで読めます

製品の概要

ヴィットリア・エアーライナーロード・システムはチューブレスタイヤ使用時にパンクしたあと、これがクッションになり、そのまま走行して帰宅することができるもので、また、リム打ちによるパンクやリム破損リスクの低減やより低圧での使用ができるためにグリップ向上や快適性の向上とともに、低圧時の走行フィーリングの向上も期待することができる製品です。

面白い商品です

これまではMTB用とグラベルタイヤ用があったのですが、今回はロードバイク用のサイズがリリースされました。まあ、ロードバイクとグラベルロードの境は曖昧になり、更にそれぞれが細分化しているので、もはやタイヤサイズ毎のチョイスでしかないとは思います。

このインサートは素材が発泡素材でできているため、タイヤ内部が高圧になると縮むようになっています。ゆえ、空気がしっかり入っている時にはタイヤの性能に一切影響しませんし、一本で20-40グラム程度と大変軽量なので、重量増も気になりません。

シーラントで防ぎきれないパンクをした場合、インサートが通常のサイズに戻ることでリム打ちやビードが落ちてしまうなどの事態を低減し、走行することができるものです。ただし、その状態での推奨事項として時速20キロを超える速度で50キロ以上走行しないように説明されていますし、約1年経過したら交換するように推奨されています。まあ、一般のタイヤチューブもその程度の期間で交換は推奨されていますね。

要は使い方です

この様な新しい製品にありがちなのはネガティブな意見です。例えば、「チューブを入れる場合には取り出さないといけないし、それを収納する場所が必要だ」とか、「パンクした状態で元のように走れるわけではないの気を使う」などと言ったことです。まあそれはそうでしょうとしか言えません。ワーストな状態を指し示したり、具体的に使いにくい例を挙げることができましょうが、シーラントで防ぎきれないほどのパンクをする機会は決して多くありませんし、50キロ程度の平坦路を走る私の使用においては大変役に立つものです。パンク修理する時間を費やすだけでなく、そのまま走って帰るという選択肢も与られるからです。

つまりは、使い所を間違えなければよく、「これで全て安心」という製品はどこにもないということです。

リムとタイヤのワイド化、あるいは低圧化に伴って、ほぼチューブラーは消えゆく運命にある(理由はここでは書きませんが)わけですし、ワイド化したメリットを最大限受益するにはチューブレスが最適です。今後はチューブレスにはエアライナーがスタンダードになるかも知れません。実際、先日のパリ・ルーベでは多くのチームが使用していたそうです。

【使用上の注意】

  • パンクをしてタイヤ内の空気が無くなった場合、エアーライナー・ロードは低いスピードでの一時的なランフラット・ライディングを可能にします。エアーライナー・ロードは自宅や最寄りのプロショップまでのライドを可能にしてくれますが、適正に空気を入れたタイヤの代用品として長く使用する為には作られておりません。また、通常時と比べてハンドルの操縦が低下しますので、走行には十分ご注意ください。
  • ランフラットの状態で走行する場合、最大時速20km程度の適度なスピードで走る様にして、50km以上の距離を走行しない様にして下さい。
  • エアーライナー・ロードは最大システム重量125kg(ライダー、バイクと装備)のISO条件を満たしています。
  • エアーライナー・ロードは、タイヤを交換する際、都度チェックする必要があります。下記の様な場合にエアーライナー・ロードの寸法が何らかの理由で悪影響を受け、その効果が減ったり機能が発揮できなくなったりしている恐れがあります。
  • パンクしたタイヤでライディング:空気の抜けたタイヤの中で使用した後は、エアーライナー・ロードのコンディションを常にチェックしてください。
  • 空気の抜けたタイヤの中でエアーライナー・ロードを保管:使用しない時は、適度な空気圧(最小1bar)で保存することをおすすめいたします。また、エアーライナー・ロードは毎年交換することをおすすめいたします。
  • エアーライナー・ロードは無傷の状態で元々のサイズのまま維持されていれば、空気の抜けたタイヤの中でも安全に走ることができます。インサートの元々のサイズを変えてはいけません。交換時に確認が必要であれば、下記チャートをご覧ください。

Vittoria AIR-LINER ROAD
サイズ:S、M、L
価格:5,280円(1本)

※専用チューブレスバルブ付き

1件のコメント

コメントは受け付けていません。