当店におけるチューブレスの扱いについて

話の筋がわからない方も多いと思うので、まずはブルーラグさんの記事を貼り付けておきます。

https://sim-works.com/news/foryoursafety-tubelesstrouble

基本的に賛成

メーカーに関すること、工業規格に関することなど、多くの事柄が記載されていますが、その中で大事だと思うのは以下の文です。

ユーザー、バイクショップが適切な知識を身につける以外にこうしたタイヤの暴発などのトラブル、またはそれに起因する事故を防ぐ手立ては現在なさそうです。再度皆さんに理解しておいてほしいことを下記に示しておきますのでチューブレスタイヤの運用をお考えの皆様はしっかりと覚えていただき安全を自己担保していきましょう。

https://sim-works.com/news/foryoursafety-tubelesstrouble(For your safety: タイヤの暴発を防ごう)

これを読んだ方の中には、「メーカーやディーラーが責任を放棄した」などと捉える方も見かけたのですが、恐らく言いたいことは違うと思います。

もちろん、理想論としての”規格化”はもう随分前から語られています。ぼくのブログでも、ずっと言っています。でも、無理だということも、随分前にわかっています。MAVICがタイヤとホイールをリリースした際には、「これで混乱が収まるのでは?」という意見を目にしたのですが、まずないだろうなあと思っていました。理由については、ぼくも納得できるものではありませんし、あくまで推測でしかないので、それについての発言は避けます。

とにかく、「チューブレスと記載のあるパーツ同士を組み合わせれば良いとはなっていませんし、それは今後もきっと変わりありません」とハッキリ店頭でもブログでも発言し続けています。

現状のチューブレスレディならびにコンバチブルというのは、その道の上級者が知恵と工夫を繰り返し、なんとか実用できるところにまでになってきてくれているとは思います。

https://sim-works.com/news/foryoursafety-tubelesstrouble(For your safety: タイヤの暴発を防ごう)

全く賛成ですし、以前からその考えでお話しています。

ぼくはチューブレス黎明期より取り扱ってきましたし、どのタイヤがチューブレスとして使いやすそうで、どのタイヤが使いにくそうかは、概ね察しが付きます。ですから、いくら世間で、一時的に売れていても、評判が良くても、ダメそうだと思えば販売を避けるようにしてきました。組み合わせ次第でもありますし、「やはりこのタイヤは…」という感覚はあります。具体的に言えば、記載してある空気圧以上になってしまった場合、あるいは予期せぬ力がかかった場合の安全率に不安がある製品です。

結果的にややこしいものである。しかし…

チューブレスは良いですが、ややこしいです。

しかし、ややこしさを感じた人の中には、全く予備知識をつけなかったり、あるいは根拠のない情報を元に適当に物品を購入し、作業したがゆえ、起きて当然の事象を体験し、「もうイヤだ」となったり、その上で間違っていたと認めることができず、モノが悪だったと断定してしまうケースが見られます。規格化されていないことに怒りをぶつける感情も理解できますが、それ以上でもそれいかにもなりません。

あるいは、そもそもクリンチャーでの経験値が不足しているのに、”レベル不足”で中ボスに挑んで返り討ちに合うなどのケースもあります。フレームやパーツが壊れた、あるいは何かが上手くいかなかった等の場合には、当事者の感情に寄り添ってほしいケースが少なくありませんので、それを誘うようなアピールがされることは少なくありません。それらが、必要な知識と経験のもとに行われた失敗だったのかどうかは、伏せられるでしょう。しかし、見た人にとっては「あー、〇〇はダメなんだ」とだけ記憶されがちです。

たしかに、”規格化”できなかったことは、記載のある通り”敗北”だと思います。大変残念です。しかしながら、その上で運用することが現実なのです。

どうすればいいのかを、たくさんのテクストにしたためても、それは理解されると思えませんので、ぼくはここには書きませんし、責任も負いません。また、ネット上にある様々な情報やそれっぽいものを頼りにしても、いい答えに出会えるとは思えません。正直、その部分に責任を持って書かれているものは大変少ないですし、タイヤやブレーキという安全を致命的に脅かす可能生のある箇所にリスクを負うことはできないと思うからです。

実際に使って、使えるものを販売しています

ブルーラグさんもそうだと思いますが、販売するものはちゃんと使って、テストをするのがチューブレスでは常識です。しかし、使わないのに販売だけする人もいますので、注意は必要です。また、同じ商品でも、組み合わせるリムや使い方が違えば、違う結論に至ったりもします。それはリンクの文中にも書かれているでしょう。繰り返しますが、チューブレス記載のあるパーツを組み合わせて自由に選択が可能であれば、もちろん最適なのですが、それだけを言葉の自動機械のように言い続けていても仕方がありません。また現実として、自分が使うホイールは限られるわけですから、そのホイールやリムに合うタイヤにすればいいでしょう。

お店で聞くしかないと思います

「チューブレスっていいですか?」
とシンプルな質問をいただくことはよくあります。

その回答は1つではありません。

各々の方の経験値、考え方、目的や気持ちなどを鑑みて、どのような方法がその方とにとって最適化を考慮して回答しています。ぼくはそうしたノウハウをオープンに共有することにはあまり賛成できません。恐らく、隙間が発生するからであり、それを書いた人に責任も発生してしまうからです。あくまで、相手をよく見て、コミュニケーションの中で伝えるべきことだと理解しています。

チューブレスは誰にでも使えるものではありません。しかし、ロードバイクも誰にでも乗れるわけではありません。心づもり、知識、経験は必要ですし、合わない人はいます。それと同じです。いずれも、”カンタンである”とは言えません。

先程も書きましたように、ネット上の情報によりチューブレスタイヤに”挑戦”することは、なかなか無謀なことだと思います。自分の趣味性を添えたい気持ちはたいへん良くわかりますが、まずはお店で、安心安全に使える組み合わせ、方法、ノウハウなどを機材と一緒に購入し、そこから徐々に知識をつけていくべきでしょう。