なぜメリダとミヤタなのか その2

メリダのフレームと自転車生産の強み

もはや、わかっている方には言うまでもないのですが、
 ”アジアの製品は少々低性能だけど、品質は良いらしい。でも安いよ。”
というキャッチはもう過去のものです。

過去というのは2−3年ではなく、10年くらい前までに起きた話です。かつて、メリダとジャイアントが中心になって作ったA-Teamは台湾の国家事業として興され、今ではトップに入るブランドを会員や賛助会員とし、世界中のパーツメーカーを一挙に束ね、低価格、低品質、低パフォーマンスな中国製品によって染み付いたアジアのチープなイメージを一新し、ヨーロッパ凋落のきっかけをも招きました。(なお、メリダは関係性の深いブランドのマーケットであるがゆえ、北米へは輸出していません。)

その後15年ほど経ち、A-Teamはその役割を果たしたことで解散し、それが先程の10年くらい前ということです。その頃から徐々に、ヨーロッパにおいてのメリダとジャイアントの評価は、安いブランドではなく、トップブランドとして認められるものとなり、ここ数年になると幾つかの欧米ブランドはメリダとジャイアントを下回る価格設定をしてくるに至りました。つまり、立場が入れ替わり始めています。なお、メリダとジャイアントとそれ以外の小さな台湾ブランドはその規模も役割も異なるため、一緒に扱われることはないと思います。

もはや、その頃から世界の自転車マーケットは台湾の自転車産業が掌握しており、各自転車メーカー・パーツメーカーは台湾にHQを置かないと事が進まない状況になっています。ゆえ、それ以前のやり方や、ハウスメーカーのようなところのように、”年に2度位台湾に行けばできるような、そこそこの製品”にもはや価値はなく、しっかり台湾で作らないといい製品にならない、つまり競合に負ける時代になっています。

しかしながら、台湾全土に自転車産業はなく、台中に集中しています。台湾の面積は九州の0.8倍程度。つまり、熊本県あたりに台中市があると思えば良いのですが、台中市の市街地面積は492平方キロなので、横浜市全体と同じくらいで、23区全体の0.8倍程度。世界の自転車産業のコアがそこにはあります。

その中で生産できる量は限られており、溢れた場合は中国で生産されるなどしたり、小さな工場を頼ったりもします。世界でトップクラスに性能がよく、品質の良い、そして合理的な価格の自転車を生産するための最も優れた方法を選択できるメーカーは多くはありません。

そこに自社の生産施設を持つことは、無駄がなく、高品質で、管理の行き届いた生産を行うことができる条件となります。それがメリダとジャイアントであり、台湾の自転車産業によって世界の自転車産業を牽引する中心となる2社となります。たまに勘違いをされますが、小規模工場では”ハンドメイド”による高品質な生産が行われており、小規模だから安くすることができると思われるのですが、それは間違いです。自転車以外でも考えてみてください。無理です。

飲食に例えれば、単に人件費を削減してしまえば、味が落ちてしまうことでしょう。材料費よりも人件費が嵩みます。生産数は少ないほどよいでしょうか?合理的な価格に収まるでしょうか?

あるメーカーだけが特別に誂えたカーボン成形機械を持つはずがなく、機械は皆ほとんど同じです。問題は主にノウハウにあります。これも他の製造業と同じです。スチールやアルミと違い、ハンドクラフトが入り込むよりも、優れた設計とノウハウによって大量生産したフレームの方が優秀なものができるのがカーボンです。ハンドクラフトはもう限界を迎えています。余談ですが、スチールやアルミは需要の低下から優れた技術者を教育することが出来ず、その技術コスト(人件費)は高くなる一方です。メリダとジャイアント(由来も含む)以外から、優れたアルミフレームを合理的で妥当性のある価格で提供されなくなったのはそのためです。単純に作るがいません、工場がありません。少メーカーで優れた金属フレームを作ろうとする場合、安めのカーボンフレームよりもかなり高くなってしまいます。

メリダのカーボンフレームを生産する施設では、メリダ以外のメーカーの製品も作られているようです。”いるようです”というのは、私も知らないということです。日本にメリダが本格参入したときから、日本にメリダの主要なディーラーが3店舗しかないときから専門的に販売している当店でさえ知りません。なぜなら、その施設に入れるのはミヤタサイクルやメリダジャパンでも社長やマネージャークラスの1−2名程度であり、トップシークレットだからです。

先程書きましたように、どこのたい焼き屋さんでも同じたい焼き機を使うように、機械は同じようなものを使います。機械は買えます。しかし、それをどうやって使うかが問題です。ご自身のお仕事にも当てはめてみてください。道具は使い方が問題です。ノウハウと経験は価値が高いのです。

これは自転車の組立ラインでも同じです。肝心な部分はシークレットなのです。私は組立ラインは全て見学することを許されましたが、カーボンフレーム生産施設に入ることは許されませんでした。その意味では、カーボンの成形施設を動画等で公開してしまうというのは、大した秘密がないと思わざるを得ません。もちろん見せ方によりますが、たった一社だけが、他の産業と比較して小さな自転車メーカーだけが使える製造機械などなく、むしろあったとすればそれは非効率かつ時代遅れであるろうと考えるほうが納得できると思います。

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