全てのサドル道はSMPに通じている

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サドル道の終点、それはSMPです。

”自分にあったサドル”を見つけようと、私も沢山のサドルを買ってきました。サドルに費やした予算は自転車が買えるほどになっていることでしょう(笑)

しかし、見つかりませんでした。
普通のサドルからは見つからなかったのです。

[サドルについて多い問題点]
① 痺れ
② 擦れ
③ 打ち身

[痺れという大問題について]
痺れは例の通りです、アレです。アレが痺れて感覚が無くなり、「あれ?オレのアレはどこへ?」と行方不明になります。様々な影響を考えますと、余り笑えない事態です。SMP以外でこれを改善しようとする場合、恐らくは骨盤を後継させてサドルに座ることになるはずです。腰椎を屈曲させるか、ハンドルを上げるかで対処するでしょう。

そうしないと、サドルの中心から先端にかけての部分にアレが押し付けられ、痺れます。

踏み板を踏む場合、まず体重を乗せます。そして体重を乗せ、乗せた脚を踏み込んで踏み板に乗っかります。

しかし、骨盤が後傾していると踏み板を踏む力が弱くなります。

骨盤を前傾させ、さらに頭の位置を低くすると、踏み板を強く踏むことが出来ると思います。

骨盤を後傾させる弊害としては何があるでしょうか。

腰椎を屈曲させる姿勢でペダルを踏むと、あまり強く踏み込むことは出来ません。試しにやってみて下さい。逆に前傾させると、体重が踏み板に乗せやすく、そのまま体重移動をして踏み板に乗ることもできます。後傾状態から強く踏もうとした場合、腕や腰で支えることになり、特に腰へ多大な負担をかけることになります。負担をかけ続ける場合、坐骨神経痛、腰椎変性すべり症、腰椎損傷および椎間板ヘルニア等を発生させる事になります。体幹部(解釈は様々ですが)により保持できる場合、それを防ぐことが出来るようですが、一般的には難しいと思われます。ゆえ、自転車に乗っていて腰が痛くなるケースで骨盤を後傾させている場合、原因の一つであることは間違いないでしょう。

ただし、その人によってどこから先が前傾で後傾かは異なります。それぞれのニュートラルが違うからです。しかしながら、直立姿勢で後傾している、あるいは前傾が強いケースも良いとは言えませんので、直立姿勢そのものを正しくする必要もあるでしょう。

SMPを使用することで痺れを防ぎつつ、骨盤の前傾姿勢を確保することが出来るようになります。


[形状]
最近、スペシャライズドでPOWERというサドルが増えていますが、あれは正にSMPと同じようなテイストを持たせています。

そっくり真似してしまうと、特許に引っかかってしまうわけで、それを避けるように設計しているんでしょうね。
https://www.google.com/patents/US7699391

しかし、骨盤のアーチに沿った形状にはなっていないですから、やはり比較すればSMPに好感を持つことでしょう。SMPはその特異な形状から「不思議なサドル」として見られてしまうのですが、そもそも人間の骨の形に合わせて設計しているので、座って違和感を感じるわけはありません。

上に書いたような姿勢を確保したい場合、骨盤の前傾は避けられません。ただし、その人によってどこから先が前傾で後傾かは異なります。それぞれのニュートラルが違うからです。

SMPのサドルはレーシングカーのバケットシートのように、しっかりと体重を支えます。そうしなければ、強く踏み込んだ力を自分の体で支えなくてはならず、強く踏み込むことができません。SMPに交換して、「以前よりペダルに体重を乗せやすい」という声はよく聞きます。

[セッティング]
”合う人には合うらしい”などと書かれているとか、聞いたことがあるとか言われるのですが、そんなことはありません。「セッティングを出すことが出来れば合います」と私は言っています。

セッティングは自分のとりたい骨盤の姿勢(前傾角)に合わせて、サドルの前を上げたり下げたりします。それは誰かに手助けはしてもらっても、最後は自分でやらないといけません。ですから、それらの感覚的スキルやノウハウが必要です。

しかしながら、SMPでない場合にもそれらのスキルはサドルとの相性を選別する際に必要ですから、SMPでだけが特別なセッティングを要するということはありません。むしろ、セッティングさえ出せば使えるという点で他のサドルより可能性が高いと言えます。

また、他のサドルはセッティングについて痺れないけれど、踏める(そんなものは無いと思いますが)バランスを探す必要があり、サドル側を固定しても、サドル上で骨盤の角度や前後位置が常に変化してしまうため、その日によって痛くなったりならなかったりしてしまう可能性が上がります。ゆえ、前は大丈夫だったのに…というサドルが出てくるわけです。

[まとめ]
このようにSMPのサドルは誰にでも合わせることが出来るサドルです。

当店では購入を検討中の方へ、店頭でのセッティング相談及びサドルレンタルを承っています。ご相談下さい。