Mont du Chat

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ツール・ド・フランス、観てますか?

色々なことが早速起きていますね、色々と。ホントに、あれやこれや、21ステージの内の6ステージですが、盛り沢山です。

個人総合争いに目を向けますと、やはりクリストファー・フルームかなぁという匂いはするんですが、じゃあどこで決まるのか?というまず第一の候補は第5ステージでした。

フルームは前半の峠でタイム差を付けて、それを後半でキープしつつ、しかし最近では後半に遅れるなどしながらも、個人TTで勝ち切る作戦だったわけですが、個人TTが少ない今ツールはフルームに対して挑戦的な主催者のコースセット。

今ツール中最も危険なステージである第9ステージ、ここでフルームがアタックしないわけは無いと思うのです。

なんですか、これは…181キロで4600メートル登ります…

その最後に待ち受けているのが「Mont du Chat(猫山)」。ブルジュ湖から眺めると猫が寝ているように見えるからのようです。

で、どうやらこの山はあのカルタゴの名将ハンニバル・バルカが歩兵3.8万、騎兵8千、象37頭を率いて最初に越えた峠ということです。ハンニバルが2200年前にカルタゴ領内からピレネーを越えて、南フランスからアルプスを越え、イタリアに侵入しローマをめざしたわけですが、その峠がどこか?という研究ではこのMont du Chatである可能性が高いのだそうです。峠を越えた頃、ハンニバルの軍勢は約半数に減っていたとのこと…ですが、その後15年間もイタリア国内で戦い続けたハンニバル将軍。恐るべき男です。

なるほど、そういう歴史ある峠だったのか、と。

峠であれば、Col du Chatと呼ばれるですが、わざわざMont du Chatとしたのはその様な意味があるのでしょうね。Montは山、Colは峠の意味だから、道路標識にはCol du Chatとなっています。山の山頂にはMont du Chatとあることでしょう。普段はChatトンネルが出来ているので、ここに登るのは変わって人達(自転車?)だけなのでしょうね。実際、検索してみますと、変わった人達(笑)が峠の看板を目の前にして撮影した写真が多く見られます(笑)

超級モン・デュ・シャは、登坂距離8.7km、平均勾配10.3%、最大15%ときついのは確かなのですが、ゴール地点までの下りが相当危険らしいです。

ただ、その前にそびえるグラン・コロンビエールの新ルートは、フランスの自転車乗りの間では「国内最強の激坂」との評判で、別名「Directissime(ディレクティッシム=直結路)」と呼ばれるので、果たして猫峠にたどり着いた頃にはどのような状況になっているのかを考えますと、ドキドキしてきますね。