千切合いの限界

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ロードのトレーニングでは”千切合い”と呼ばれる疑似レース形式が多く行われてきました。今も行われています。

根性
バイクスキル
フィジカル

という3つの要素のうち、根性を鍛えることに利用されているのですが、そのグループの中の実力差が大きい場合には、経験者と走るという経験すら積めない内に”早々に千切れ”てしまいます。その場合、前方のライダーが負荷を調整するのですが、実際にはそれぞれの肉体的辛さに対しての耐性やそもそもの走力に差がある為、上手くいくことはまずありません。僕が言う”後ろに合わせるしか無い”という状態です。

これではトレーニングにはなりません。ほぼソーシャルライドの域を出ていません。

千切れてしまうということは、自らの最高出力を出すことができなくなり、すでにフィジカルトレーニングとしての意味はなくなってしまっています。千切れてヘロヘロの状態でいくら乗っても速くなりません。

ゆえ、別の機会に走力(フィジカル)を鍛える必要があります。その上でお互いの走力を理解し、協力して走行するのが”集団走行”であり、速い人の後ろにつくだけという意味ではありません。集団走行に必要なのは、単独走でのトレーニングです。

千切合いによって根性を鍛えるには良いのですが、ベースとなる走力がアップしない場合には、千切合いの中でのお互いの位置取りは常に同じでしょう。遅い人が速くなることはなく、いつも千切れることになります。”最後の最後まで残れる人たち”だけは練習になリ、その他の人は内容が薄くなるのが大きな集団での走行のよくあるパターンです。

ゆえ、私が指示する練習会でのメニューは千切合い以外の内容も積極的に取り入れています。また、ほんとうの意味の集団走行ができるようになるためにする”ダメ出し”も躊躇なくします(笑)「まっすぐ走ること、手放しも出来るようにすること、自分の仕事をみつけること」等など色々な約束事がありますし、各々がしっかりと走力を上げていくことも求めます。

同じ練習をして、同じ結果であれば、それを続けても同じことにしかなりません。

来期の目標に向かって、今からスタートしませんか?

もしご興味があれば、ご来店下さい。相談に乗ります。

これらの練習はレースに出るためではなく、ロングライド・サイクリング全般でグループ走行を行うための基礎的な内容だと考えています。