メリダプレスキャンプレポート 〜プロローグ〜

この記事は約 3 分くらいで読めます

DSC_7360

メリダがマヨルカ島でプレスキャンプを開催するようになってから何回目なのか、それは聞いていませんが、私たちがこの島を訪れたのは今回で3回目。

メリダが行うものづくりについて、レース活動について、世界中から集まったプレスやディーラーにプレゼンテーションをすることが目的となっています。ですから、普段はお客さんをもてなす立場の私たちは彼らのお客さんとなって、より深く最新のメリダを知るための貴重な場になります。輸入元がミヤタサイクルに変わってから毎年、このプレスキャンプへ参加することが出来るのは大変意味のあることでして、そもそもこの規模のプレゼンテーションや製品ローンチを行うメーカーはかなり限られてきており、ましてMTBとロードの両方のチームを集めて行うことは他ではありません。

それゆえ、快晴と好天に恵まれたマヨルカ島で楽しい気分に浸りながらも、14年シーズンのメリダが今後どのような方向性に向かい、これまでの歴史につなげていくのか?ということを知る緊張感…

しかしながら、この3年間の内容は毎回同じようで意味の違う3回になっています。

3年前にはじめてSCULTURA SLという新しいロードレーサーを投入したものの、プロチーム活動は行われていませんでしたから、ほぼMULTIVAN MERIDAの為のスケジュールであり、テストライドもMTBが中心。また、スペインと言うことでホセ・ヘルミダカラー一色という展開。

昨年はランプレメリダへの機材供給とスポンサードが開始された衝撃的な年になりました。プレスの数はそれまでの倍くらいに膨れあがり、明らかに”動いている予算の桁が変わった…”ことを実感するものでした。チームプレゼンテーションの豪華さもまた、鳥肌を立てるのが簡単なくらいで、集まった一人一人のメリダ関係者、プレス、ディーラーの期待が熱を帯びていました。

さて、今年は?というとランプレメリダの為のプレスキャンプと言っても良い内容でした。MTBでの新型車種が今後は登場するものの、予想の範囲内に収まる方向ということで、29インチ登場であったり、27.5インチバイクの初投入というようなセンセーショナルな内容ではないため、あるいはロードレースにおける機材エンジニアリングの変化が大きく、それについて理解する時間が必要だということだとでしょう。

メリダからは昨年以上にプロチームでの実績を向上させ、ただの良いバイクではないメリダのアピールポイントをもっと広く知らしめたいという思いを感じました。それは「MEIRDA Loves Competition」という言葉にも還ることが出来ます。レースによって一般の人が乗るのにも良い自転車を作る、そんな会社なのです。

バイクの性能をパーツスペックで語られがちな場合には「同じスペックでも他よりお得だよね、メリダは」とイージーに切られてしまいがちなのです。実は性格的にまだまだ知られていない部分が多くありますので、少しでも分かって頂けるように今回のレポートを書いていきます。

メリダは決してパッケージングの上手いメーカーではないですし、”お得感”を押し出すメーカーでもないですし、”いわゆる売れる感”よりも速いとか、出来が良いとか、「フレーム性能真っ向勝負」のメーカーなんですよ。

今回も最新レーススペックで固めたレーサーをじっくりと試乗してきましたので、その感想も載せていきたいと思います。

それではまた次回。