おすすめの街乗り用ヘルメット

この記事は約 4 分くらいで読めます

ヘルメット着用努力義務化

道路交通法の一部改正により、令和5年4月1日からすべての自転車利用者に乗車用ヘルメットの着用の努力義務が課されました。また、令和5年7月1日からは、特定小型原動機付自転車の利用者にも乗車用ヘルメットの着用の努力義務が課されました。

今回のおすすめはこちら

MET E-MOB
9,900円


イタリアのメーカーMETのシティライド用、あるいはEバイク向けヘルメットが「E-MOB」です。

街乗り自転車用ヘルメットは、法改正以降、大変多くの製品が出回っていますが、ぼくがおすすめするこの「E-MOB」はデザインが良く、安全が高く、価格も手頃と素晴らしい製品です。

NTA-8776認証を取得

自転車用ヘルメットには複数の安全規格が存在します。代表的なものはキッズ用に多いSGマーク、スポーツ自転車用でおなじみのJCFマーク、欧州規格であるCEとありますよね。このE-MOBはNTA-8776という安全規格の認証を通過しています。NTA-8776はEバイクの普及が進んでいるEUの影響で2023年1月1日から適用される新しい安全基準です。このNTA-8776は、モペットとS-Pedelec(スピードペデレック)に対応してできたものです。いずれも自転車や通常のEバイク(Pedelec)より高い速度で走ることから、自転車用よりも高い安全基準となっています。

製品名に「E」とついている時点で、ぼくは「むむむ?」と思ったわけです。この製品について、「1万円未満でこの安全性はいいぞ?」と。Eバイクやモペットの所有に関わらず、より安全性の高いヘルメットは所有者にとって理想的であり、望まれる製品でしょう。

いい塩梅のデザイン

なかなかいいデザインだと思います。イタリアンブランドの場合、もっと古臭い感じが多いんですが、ドイツ系デザインに近いと言うか、Eバイクのメインマーケットに合わせたのでは?と思うデザインです。通気性もまあまああり、夏場も快適でしょう。ストラップのデザインや操作性もよく、着脱もイージーです。

前部には通気のための穴がありますが、防虫ネットを備えています。ヘルメットに慣れていない人は知らないと思いますが、虫が多い時期や場所ではけっこう頻繁に飛び込んできますw(だからアイウェアも着用したほうが良い)

パッドは着脱可能で手洗い可能です。

後頭部にライトが付属

なんとこのE-MOBの後頭部には、フラッシュライトが内蔵されています。内蔵といっても、完全に埋め込まれているのではなく、ワンタッチで着脱可能なものです。不要なら外せます。充電式になっていて、かなり視認性は良いと思います。一定、脈動、点滅と3つのモードを使い分けることもできます。これ超便利でしょ?

墨田区民なら2,000円補助

当店は墨田区で施行している自転車用ヘルメット購入のための補助を得ることができる店舗です。もちろん、この製品にも適用可能です。ぜひご利用ください。


※※※ ここから下は広告ではなく注意喚起 ※※※

街で見かけるやばそうなヘルメットで代表的なもの

法の施行以降、段々とヘルメットをかぶる人は増えてきました。最初はまとまった数の入手が難しかったこともあり着用している人は少なかったようですが、いまではだんだんと着用率が上がってきています。業務で自転車移動をする方ではほぼ100%にみえます。

そのように供給される方はしっかりしたヘルメットを着用されているのですが、問題は一般の方です。これがけっこうやばいですw

まず、数多く見る製品でやばそうだと思うのがこれです。黒いカラーの製品が多いですが、同じものです。価格は1,000円以下もあれば、4,000円くらいするものもありますが、同じでしょう。自転車をよく知っている人は絶対に手を出すわけがないくらい、もう見た目からして頭を守れないのはひと目でわかる製品ですね。PUレザー、ABS、PCシェル、 布・ウレタンスポンジ等で作られており、衝撃を緩和させるための部材が入っていないという衝撃の製品です

この手の製品について、製品の安全性をうたう際、「CEマーク取得済み」とあることがあります。ありますというか、ほとんどそうです。「マークがついているから大丈夫そうだ」と思うと思いますが、ここに落とし穴があります。

なんと、CEマークは自己適合宣言することが可能なのです。

つまり、安全性に関するテストは一切なしでも、自社で責任を持つので宣言するといえば、マーク取得は可能です。これは欧州がゆるいのではなく、責任に対する考え方の違いといえます。Eバイクに関しても、EU圏では抽象的に同じようなルールの適用や運用がみられます。製造する企業が責任を持てば良く、またそれを信じて?買う人はちゃんと調べて買う責任を放棄しているという考えです(信じてとは何なのか…笑)。ぼくはこれに賛成ですね。知らないからということが理由にならないことは、法の運用でよくある話です。

ですから、今回挙げた製品やそれと似たようなもの以外でも

「安全基準としてCEマークのみうたうものは買ってはいけません」

と言っても、「ちゃんとCE規格に適合する製品があるかも知れないじゃないか」と思う人もいるでしょう。まあ、それはないと思います。自転車用ヘルメットを”着用者に安全な製品を提供する意志がある企業が生産や輸入をする場合”には、確実にJCFやSGを取得します。そうでないと、ぼくら自転車店は”絶対に仕入れないし、販売しようとしない”からです。CEのみで済ますことはまずありません。もし、そのようなCE認証しかないヘルメットを販売する自転車店があったら、その店の責任に対する倫理観は相当にユルユルなので気をつけましょう。