[コラム] 広告に騙されないために

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対象的な2つ

広告というのはCMのような、ポスターのようなものを想像しがちですが、こうした広告記事やブログも広告にあたります。商品を販売することを目的としたテクストも広告です。

Eバイクについて書いた2つの広告がありました。テクストの量はかなり違いますが、問題はそこではありません。果たしてこの2つのどちらにリアルな体験があるのでしょうか。

暖かくなったらeバイクで旅へ。最大航続距離141kmの一台に乗って、こんなギアを持って(OCEANS)
https://oceans.tokyo.jp/article/detail/38205

eBIKEサイクリングのススメ(オケラアドベンチャーズ)
https://okeraadventures.com/archives/2141

相変わらず飛び交う広告

ご存知の通りで、Google(Youtube)も、Facebook、Yahooも、広告料によってなりたっています。そして、これらに挟まってくる広告の質が日毎に悪くなってきていることも、お気づきかと思います。ほぼ詐欺ではないか?と思われるものも混在しており、どこまで許されるのだろう?と思うこともあります。これは個人的な考えですが、何年か前から”無料で得られる情報や広告にはロクなものがない”と思っています。

クラウドファンディングという手段

クラウドファンディングはお金を集める手段として知られていますが、実態は広告です。ファンディング自体が広告なので、集まった金額が問題なのではなく、その行為自体にメリットがあります。集める金額が問題なのではなく、設定した金額に達することとそのプロセスが大事なのです。Eバイクについて言えば、「300万円突破!」と聞けばすごいように思いますが、30万円のバイクがたった10台売れただけなので、ぜんぜん大したことではありません。むしろ、それだけ売って売り逃げるには良い手段だと思います。まあ、クラウドファンディングで自転車を買うことは止めたほうが良いでしょう。

現実はどこにあるのか

広告とは物語です。その大小はその長さや規模によります。コンテを描き、そこに映像や画像を使い、テクストを乗せ、閲覧者にある物語を提供します。あたかも、そこに登場する人物が自分であるかのように思わせたり、それを使用している自分を想像させます。つまり、物語とはフィクションであるということですから、大枠でのウソだと言えます。

遊ぶことが大事

それではそのウソがどの程度のウソなのか、ウソの中に真実があるのか、それによってその広告が人々にとって許されるものであるかが変わります。自分にとって素晴らしい体験をさせてくれるかどうかがわかります。客観的に許されるものかどうかも判断材料ですが、閲覧者の側にもリテラシーが問われます。一定以下のウソの濃度でも、色々ありますよね。制作側はギリギリのラインをつくわけですが、明確にウソが多かったり、非現実的な内容のものもあります。閲覧者側に誤解を与えるような内容です。

自転車で言えば、いかにたくさん遊んでいるかがキーとなります。自転車に乗ることはすべて遊びだと言えます。レースも遊びですし、ツーリングも買い物も遊びです。そこで経験したことにより、前もって知った情報や広告の内容の確からしさを判断するでしょう。若い人や子供が広告に騙されやすいのはその経験が少ないからですし、老人が騙されやすいのはその際の判断力に劣る人が多くなるからです。

知識は経験からしか得られない

ネットを一日回遊していると、いろいろな情報に出会えます。昨日は歴史の、今日はまた別の専門家の発言を目にし、あたかも頭が良くなったかのように感じるかも知れません。でも、それは実際に役に立つことでしょうか。いいえ、実際にある問題に直面した際、以前に読んだその情報を引っ張り出し、活用できてこそ自分のものになりますし、その正しさや誤りを指摘できるでしょう。

これは自転車でも同じです。

実際に現場にいるかどうか、そこにいる時間はどれほどか、どうやってそこまでたどり着いたのかは、その情報の中身についての正しさの程度に影響するんだという恒例かと思います。

一般誌やファッション誌で取り上げられたり、ファッションモデルやテレビタレントのような人が関わってくるようになるのはプラスもありますが、それはその商品やジャンルが広告により売られているということです。広告はいろいろなスタイルがあります。だから、すべてが悪いわけではありません。ただ、こういう事例を見比べることで明確な差が現れるだろうとおわかり頂けるかと思います。

ネットで無料の情報を得て、調べ、ネットで買う
はたしてそれが何を生むのか、考えさせられます。