観光にEバイクを使うなら、GARMIN EDGE 1030 Plusは必携品である

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楽しみ方が大きく違うので、対応するデバイスが必要

ペダルバイク、特にロードバイクではA地点〜B地点まで、つまりスタートからゴールまでを目指して走ります。「〇〇の道を走ろう」という動機そのものでもありますし、ロードバイクという名前からも”走ることを楽しむ”自転車だと言えます。もちろん、それは興味深い楽しみ方ですし、私も行っています。ただ、ここで訴えたいことは、Eバイクで行うサイクリングとそれは根本的に違うということです。

ロードバイクでは距離を伸ばしていくことが多くなりますし、あるいは自分が走りきれる限界に限りなく近い距離に設定し、コースを設計するでしょう。ロードバイクに乗ることがない人でも、走行距離を満足度の指標にし、「〇〇キロ走るんだ」と目標設定することは少なくありません。つまり、目的は自己鍛錬や自己実現となることでしょう。それに対し、Eバイクに乗る目的は真の意味でのストレス解消や心身における自己開放、つまりは慰安が多くを占めますし、その中にある非日常を期待します。Eバイクが実現する”ラク”は体力向上が目的なら怠惰に、慰安が目的なら楽しみになることでしょう。

時間的余裕が増す

先程書いたように、ロードバイクなどのペダルバイクでは、自分のフィジカルとメンタルの限界を知っておき、それを使い果たさぬように帰ってこられる、あるいはゴールできるようにマネジメントすることが必要になります。それを破綻させるとゴールできませんから、「このくらいなら走りきれるだろう」と予測を立て、練習をし、次のライドに望むでしょう。また、普段から練習を行っていくでしょう。

Eバイクではその限界を大きく底上げします。体力的にラクができると共にメンタル面でもラクになります。「練習しないといけない」「ゴールできるかどうかわからない」などの心配がいらなくなり、同じ体力で走りきれるコースが多彩になります。より多くの人とサイクリングを楽しむことができます。確実にゴールできる可能性が増すなら、気がラクになるでしょう。ストレスが減るでしょう。すると時間にも余裕を生みやすくなります。

そうしてできた時間にすること、それは寄り道や観光です。

寄り道や観光をする場合、これまでとは違ったコース設計が必要になったり、”サイクリングマップ”では物足りなくなったりします。それはなぜでしょう。私は自らの体験から、その理由を”メンタルストレスの軽減”にあると思っています。人間は気楽にいられることで色々なことを考えられるようになり、楽しめるようになります。食欲も増したりします。

Eバイクにはそのような効果があります。

ただ自転車に乗る時間を増やすのは、増やさなければならない理由があるからでしょうし、そうすることで満足を得るからでしょう。もちろんEバイクでも同じように使うことはできますが、私はあまりに長い距離設定をせず、ゆっくりとできた時間的な余裕により寄り道や観光を楽しむことをオススメします。その場合、自車位置とコースを元にしたマネジメントに加えて、その周辺にどんな興味深いポイントがあるかや、脇道があるかや、臨機応変なコースの変更をしたくなります。

そう、ペダルバイクでの理想的なコースは”最もフィジカル的に効率よくゴールできるコース”であるわけですが、Eバイクではそんなことは関係ありません。寄り道したいと思った道が斜度20%の坂道でも走ることは可能だからです。でも、ペダルバイクに乗っている時には、そんな選択肢は排除していたことでしょう…。

想像力の限界

想像力の欠如なんていうワードがありますが、私はあれは好きではありません。想像とは、その人が積んだ経験の中やその組み合わせにより作られるフィクションであって、まったく何もないところからは生まれません。ゆえ、地図を見るという機能へのニーズはEバイクに乗って楽しんでみないと高まることは多くなく、これからEバイクを買おう!と思うロードバイクユーザーの方が、この1030 Plusまで必要だろうと想像するのは難しいはずです。

私のEバイクツーリングにEDGE1030 Plusがなければ、きっと行けなかった、たどり着けなかった道や景色があります。それに毎回気づきます。EDGE1030 Plusを使って、その場で「こっちに行ってみよう!」「ここは面白そうだ!」と自らに湧いた好奇心を受け入れ、それを実行できることはとても大きな楽しみであり、私がライドするのにEDGE1030 Plusは欠かせない道具になりました。

寄り道とスローライドこそEバイクの楽しみ

寄り道とウロウロはEバイクの真髄です。その度にスマホを取り出して地図を見るのは面倒で、時間も食いますし、そもそも電波が届かなければ機能しません。いざというときに使いたいのに機能しないので、私はEDGE1030 Plusを選びました。

以前の製品よりも、リルートや検索が早くなり、だいぶスマートになっています。驚くほど頭が良くなっているので、「なんだよこれ〜」と感じたことは一度もありません。830もありますが、画面が小さく、Eバイクで使うには不足を感じます。書い直しがきかないので、一発で決めておくべきかと思います。

EDGE1030 Plusと他のデバイスを比較

1:より安価なデバイス
 まず地図が無用とも言える使い勝手で、正直Eバイクにまったく向いていません。Eバイクでの地図機能は、A地点からB地点までのナビのみができれば良いのではなく、そこからの寄り道にこそ大きな価値を感じます。それはクルマのナビと同じででしょう。ただ、クルマのナビでもある限られた土地勘のあるエリアの中だけで使う場合には、目的地に関する情報のみの表示で良いケースがありますが、観光のために使うには大変不満が残るところです。おそらく、EDGE1030 Plusに高い値段を出すべき理由も、他のデバイスが安い理由も、ほぼこの地図の機能に集約されるところです。見ず知らずの土地を走るのに地図が必要だという動機があるのであれば、安価な機器ではより多くの不満が残るでしょう。

2:スマホの地図機能
 スマホのGPSは「A-GPS」という仕組みです。”A”はAssistを表します、つまり補助です。GARMINなどに搭載される通常のGPSは、同時に3つ以上の人工衛星から直接位置情報をキャッチして位置測定を行いますが、A-GPSは現在地に近い携帯電話基地局にアクセスして位置情報を割り出し、GPS衛星から送られた信号を補足して現在地を計算します。位置情報の受信が地上で行われるため、短時間で現在地の測定ができますが、携帯電話の電波が拾えないと機能しません。この点で、せっかくEバイクによりどこでも走れる能力を手に入れたのにも関わらず、その機能を制限してしまうでしょう。「私は電波の届かないところは走らないから」という反論をされるわけですが、電波の届くところ以外も走る可能性について、現時点から完全にそれを断つ事ができる人はそう多くないのではないでしょうか。
 もう1点、これは当然想像がつくことでしょうけれど、バッテリーの減少が課題です。モバイルバッテリーを使えば解決!と言えるかどうか…。あとは最後に、落下の問題です。スマホはもはや、場合によってパソコン以上に高価であり、パソコンを保有しない方もいるくらいです。電話やブラウジングはもちろん、普段の支払いから電車のチケットにまでなり、多くのシチュエーションで必要です。これがなかったら?生活が面倒過ぎます笑。転倒する可能性も含めると、結構クリティカルですから、想像すると地獄です笑。自転車に取り付けて走るというリスクは想像以上に高いため、私も早々にそのスタイルから卒業しました。

GARMIN EDGE1030 Plus
94,600円(税込)
店頭在庫もあります