遡ること5年前 〜私がWAHOO KICKRをトレーニングに使う理由〜

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遡ること5年前、そう、WAHOOのトレーナーをみたのはその時でした
場所はスペイン、マヨルカ島。チャレンジマヨルカのスタート前、あるいはレース後にチームスカイのバスの周りをウロウロしていると、見つけたんです。確かスカイがレースに登場して2年目くらいだったんじゃないかと思いますが、とにかくやることが他と違うと思っていたので、ウロウロしたわけです。

その時の写真がこれ
「トレーナーもなんか違うの使ってるなー。そういえばこのメーカーはウェブで見たなぁ」と思って細部まで色々見学。屋外でも電源を使ってましたね。プロチームは最良のものを使うはずというと、自転車本体を思い浮かべそうですよね。しかし、自転車の世界ってフレームやホイールでそこまで大きく変わることはありません(あ、言っちゃった…)。使用感は違いますが、成績にはほぼ反映なしというのが現実です。軽さは違うはず?違いますけど、古典的な一部のフレームに乗るチーム以外はどのバイクも制限一杯でしょうからね。しかし、トレーナーって家電のようなものですから、良い悪いはある程度はっきりします。機能があるかないかですからね。その理由をこれから説明します。

ウォームアップとウォームダウン
日本語ではクールダウンと言いますが、彼らはウォームダウンと言います。英語圏の言い方なのか、彼ら独特なのかはわかりませんが、作業内容を加味するとこちらのほうが正しいでしょうね。過去を遡ると、これらについては全くしないというレーサーがほとんどでした。もちろん、それで出せる結果もあるでしょう。またトレーニングのほぼすべてを屋外で行っていました。彼らから見たら今のインドアサイクリングは”非現実的”で”異様”なものに見えることでしょう。

何をすべきか
プロであれアマチュアであれ、トレーニングでは調子を定めることが大事です。つまり、高いパフォーマンスに注目し、それを得るために何をすべきかを考えることです。ただ、そこで描いた理想的な戦略と実際に実行環境には大きな隔たりが現れることが多いと思います。過酷な環境の中でトレーニングを行うことは選手を強くするという意見もあるでしょう。果たしてそうでしょうか?過酷な環境で仕事をするほうが、その人の仕事な充実し、さらに良い仕事ができるようになるのでしょうか?あるいは、多くの社員をそのような環境に放り込んで、這い上がってきたものだけを拾い上げるほうが良いのでしょうか?

トレーニングは辛いものです
実際、トレーニングは辛いものです。しかし、辛いの意味を勘違いしてしまいがちです。寒さ、雨、暑さ、そのような困難な環境に耐えることも大事ですが、それが全てではありません。トレーニングで追い込むことと、ただ辛い思いをすることを同一視してしまってはいないでしょうか?インドアサイクリングは全く新しいスポーツだと言えます。まるで実際のサイクリングとは違う体験ができることは良いことでもあります。これをどう活かすかは戦略次第となるでしょう。以前ならば、雨だから「仕方なくインドアで」というものでしたが、もはやそれは過去です。インドアでできることと、アウトドアでできることは違うものだということはわかっています。つまり、それをパフォーマンスアップの戦略上、どのように使うか?ということです。

当店にはWAHOO KICKR、KICKR CLIMBがあります
これまでならば、30分すらままならず、10分で飽きてしまい、ただただ精神的に辛い60分を過ごすということが、インドアトレーニングだったことでしょう。今では天候に左右されず、どのようなトレーニングでも可能になりました。30分で止めてしまっていた人が2時間や3時間のインドアトレーニングをするようになったということは珍しいことではありません。時間や気分に左右されることはありますが、今やるべきことをしっかり認識し、そのセッションを具体的で明確な内容として落とし込むことが出来ます。つまり、結果が読みやすいということです。

トレーニングとは?
トレーニングとは修行だと思ってしまっていませんか?それは一部誤りです。自身が行うトレーニングセッションは何のためにあり、どこへ向かっているのか?あるいはそれをすることは正しいのか?と考えるのは普通のことです。過去の選手たちは、それを行ったあとに得た結果によって行った内容を肯定し、それをセオリーとして自分の中に保持しました。つまり、まずはメンタルというわけです。

しかし、私自身にはそのメンタルはありません。読んでいるあなたはどうでしょう?
私達は自分が行う物理的な要素に加えて、それを行う際の心理的体験や要素を関連付け、自分がしているセッション一つ一つの妥当性について納得しなければなりません。そうすれば、より強い自信を持てるはずです。それがメンタルを鍛えることであったり、勝利のメンタルを作り上げることにならないでしょうか。自分が行っているトレーニングに対する信頼が必要です。つまり、自分が行っていることが近い将来に違いをもたらすと思う必要があります。

安ければ良いのか?
冒頭に書いたとおり、フレームと違い価格差は性能差や機能差へ顕著に出ます。もし、予算が許すならハイエンド機種を手に入れるほうがより良いでしょう。買っても使わないのであればどれを買っても同じく無駄ですが、目的を達するために買うのであればハイエンドが誰にとっても最良だと断言します。より重たいフライホイールの重量、より重たい本体重量による安定性、進化した静粛性は先に書いたトレーニングへのポジティブは感情をサポートし、自信をつけることが出来ます。きっと、壊れるまで買い替えをすることは想像していないでしょう。自転車と同じように考えるべきではありません。遠慮は無用です。

実際に漕ぐとわかります
WAHOO KICKRではこれまでのトレーナーと違い、たいへん漕ぎやすいとわかります。音がうるさいか、静かであるかは大事ですし、話題にもなりますが、トレーニングツールとして本質的に大事なのは、先程言ったようなポジティブさをいかにして保つかということにあります。そのためには実際の使用環境、競技環境、走行環境をイメージし、実際にその環境下にある中でのシミュレーションをするべきでしょう。そのためにWAHOOはKICKR、KICKR CLIMB、KICKR HEADWINDを揃えました。

試乗しに来て下さい
実際に自分の自転車をセッティングし、試乗できるようにしています。乗ればわかる、本当にそのとおりです。私自身がそうだったように、です。「”ただのトレーナー”だから、金をかけるより外で乗ったほうが良い」と乗った後も言えるかどうか、それは果たしてどうでしょうか?