走るスピード次第

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上記データは
 2018 REACTO
 2017 REACTO
 SCULTURA
においてスピードを出すのに必要なパワーを比較したチャートです。

どれが優れているかは見ての通りなんですが、スピードが遅くなる場合には必要なワット数に差が出にくいことも分かります。概ね35キロ前後から差が大きくなり、40キロでは顕著です。

一般的にしっかりトレーニングしていない人の場合には、おそらく100〜150W程度でサイクリングしていると思います。ちょっと頑張っている時で200W程度でしょうか。その場合には空力的メリットはほぼありません。上のチャートで見る場合には25キロ前後のスピードで見ることになるでしょう。

もちろん、乗った時に感じるフィーリングやフレームの乗り味等とライダーのペダリングスキルとの関連性はありますので、”どっちでも同じスピードである”とは言い切れません。むしろ、あり得ません。

ただ、空力的にはこのような結果になるということです。

ロジカルに考える場合、出力の低いライダーにはSCULTURAの方がマッチングが良いということになるでしょう。ただし、これはチームモデルでの比較であり、CF2カーボンフレームはパワーのないライダー向けに乗りやすく仕上げていますのでこの限りではありません。


更に言いますと、ディープリムに関するエアロ効果というものもこれと同様に結果になるでしょう。つまり、走行するスピードが低い場合にその効果はほとんどないということになります。
※そもそも無いというデータもありますが…

ディープリムを使用する場合にエアロ性能だと感じる”あの感覚”は、リム重量増加による慣性とスポーク長短縮による剛性向上からでしょう。スポークが短くなればレスポンスも上がります。外周が増えると、スピードは落ちにくくなります。

むしろ、そのことによって出力の低いライダーが長時間走行した場合にはよりデメリットが増えてしまいます。ディープリムが重たく感じるのはそのためです。

もちろん、格好が良いのは確かですけれどね!(笑)

パワーのないライダーでもあるライダーでも、ディープリムを使ってメリットが大きいのは集団内にいる場合ですね。多少重くても、剛性が高くても、脚を温存できるでしょう。そして、ここぞと言うときにはその剛性を活かしてパワーを出し切りましょう。つまり、ロングライドには不向きですし、独りで坦々と走る場合には後半にかけて足枷になると思います。