展示会 シマノ編 その2

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このシューズはよく作ってありました、ということで珍しくシマノシューズを褒めます(笑)

これまでカスタムフィットというツールを用いてシューズを企画し始めてから数年経過するのですが、今回のフラッグシップではそれを廃止し、新たな構造も用いて大きく進化させています。

これはほんとによく考えられていて、自社生産でもなければ、そこまで企画力も予算もないメーカーのシューズだと太刀打ちできないだろうと感じます。

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見ての通りでBOAになりました。でも、単にBOAで締めるだけなら、どこでも出来るわけですが、それじゃいい靴は出来ません(実際、そんな靴は結構あります)。R321から継承したベロなしラップアッパーをストラップで締めるという構造がまず良いです。このストラップが有るかないかで大違い。

BOAの欠点はストラップは1〜2本無くなることで剛性が不足することです。ストラップであれば強く締めなくても、ある程度の剛性を確保することが出来ますから、足首へのホールドは決まります。しかし、BOAをいくら閉めても剛性は変わりません。むしろ、足首と甲をホールドしたいがために、ワイヤでギリギリと締め付ける必要があるシューズも少なくありません。よく言えば、しなやかとかソフトとなるんですが、この一番上のストラップとアッパーの構造は大きく変えないほうが良いと思います。「そもそもここはソフトで良いんだよ」という声がありますが、それがいい人もいればそうではない人も居ます。私は、足先が幅広く、甲も高い為に、ワイヤでキリキリと締め付けられると大変不快に感じます。

次にアッパー素材。全面的に涼しそうな、ムレなさそうな素材は快適そうです。シマノは以前からこの性能にこだわっていますし、優れています。

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そして、ヒールカップ。あまり横アーチ側に張り出すこと無く、ヒール部分だけカップにし強化しているので、昨今多くなったカップから内側アーチまでガチガチに硬いシューズとは違うバランスを持っている気がします。

ヒールが収まる部分の内張りは、鮫肌ジョリジョリ生地なので滑りにくく踵が抜けることはないでしょう。

残念ながら、反りの強いソール形状はR321から変更はありません。しかし、構造が変わっているのでまた違った印象になるかも知れません。ただし、ここに関しては一貫して反りをゆるくして欲しいと私は要望しています。それだけしつこいからか(笑)、あるいは別件が理由なのか、SPDの課長さんは私のことを覚えてくださってまして…

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それと今回スゴイのはアウターソールの構造です。写真の通り、ミッドソールがアウターソールと一体化したような構造になっている為、スタックハイトはこれまでのR321より3.2ミリも低くなりました。ミッドソールを廃してアウターソールの上にインソールを乗せているようなイメージです。ものすごい一体感だろうと推測できます。

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カラーは三色。専用ソックスが付属します。専用ソックスは単なる色合わせではなく、シューズの性能をより引き出す目的で合わせて企画されたものです。

シマノ SH-RC900 S-PHYRE(エスファイヤ)
45000円(税別)

9月末より順次発売開始
サイズは36〜48

39でもハーフサイズが有るのが良いですね。

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後ほどリリースしますが、某事件の関係もあって、2017年はこのシューズをテストしてみようと企んでいる私です…

合わせて、久々にシマノペダルもテスト予定。

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