マウンテンバイク全日本選手権を観戦してきました – サイクルショップマティーノのブログ

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20日の日曜日はお休みして、マウンテンバイクの全日本選手権クロスカントリーを観戦してきました。

おっさん達が出るマスタークラスには当店クラブのFさんが出場してますので、もちろんその応援のためでもあります。

JCF登録して、エントリーすれば誰でも出場できてしまうのが”全日本選手権”なのですが、ここまでしっかりと準備をして望むべきイベントだと思いますし、簡単に出る気にはなれませんね。エリートだけではなく、全クラスに”重苦しい空気感”が漂う、年に一度の大勝負だからでしょう。個人的には準備不足で走るのは失礼かなと思ってますので、私は出ていません（笑）

どのクラスにも歴史があり、ドラマがありました。文字で伝えるには非常に難しいので、割愛させて頂きます。とはいえ、ここで客観的に結果を伝えるコトなんて大して意味も無いわけなので、特に深くは触れません。

Fさんはマスタークラスで完走。クロスカントリーの完走が如何に難しいかは実感して頂きにくいでしょうけど、大変なんですよ。集団の後ろで風除けも出来ませんから、各々の力で差が開き続け、80%ルールによってレースを続けることが出来なくなります。トップの選手のラップタイムの+80％のタイム、すなわち、1.8倍の時間がかかった選手は降車を指示されるというルールです。+100％ですと周回遅れになってしまいますから、予期せぬトップ選手への接触や妨害が発生してしまうための措置と思われます。

マスターは単なる年齢別なので、Jシリーズのカテゴリーに準拠していません。普段は別々のカテゴリーで走るライダーがマスターに集結しますから、最下位スポーツクラスのライダーにとっては完走というハードルは高めなのですよ。

U23クラスもジュニアも熱かったですね。バチバチでした。そしてエリート。

女子は末政未緒選手に注目していたですが、前日までのダウンヒルカテゴリーでの疲れがあり、トップコンディションのライバルには敵わなかったようですが、前日にはダウンヒルで15連覇という他のスポーツでも目にすることがない偉業を達成しています。すばらしい選手です。これからも応援します。

そして男子エリート。

山本幸平選手と斉藤亮選手の一騎打ちになるであろうと思われていました。商売的にミヤタメリダバイキングチームの選手を挙げたいところですが、客観的にみて優勝はないであろうと思っていました。誰もが納得の意見というところでしょう。もちろん、何が起こるか分からないですが、ミヤタメリダの選手3名は今出せる実力をすべて発揮して走ります。もちろん、心の底から応援していました。ところが、勝ったのは武井享介選手。

長年レース運営に関わってきた人でもあれほどまでに歓声の少ない表彰式はかつて無いことだったそうです。レースの結果としてはかつて無いほどに面白かったですし、スポーツとしては満点の結果だったと思います。そうです、スポーツとしてはです。誰かがスカッと勝だけなんて何も面白くないですからね。

会場に集まった観客や他クラスの選手に最も愛されている二人に対して、真逆の選手が勝った事実を突きつけられて、どうして良いか分からない様子が現場を包んでいました。

最もモヤモヤしているのは負けた選手自身でしょうね。

コストを大きくかけたワークスに自由人が勝利した瞬間を、私はプロスポーツの敗北だと思いました。何か間違っていたんだろうか？とも考えましたが、まだやれることがあったのは事実のように思えます。選手はやれるだけやったけど、周りがそれをもっとサポートできたのではないか？と。選手の力をもっと引き出すことが出来たのではないか？と。

まだ出来ることがあるはず。

この結果が起きるべきだったのか、そうではないのかわかりませんが、来年の全日本選手権に向けて、とんでもないドラマが動き出した瞬間でした。

しかし、プロスポーツはファンありきです。観る人がいなければ、勝手にやっているだけになってしまいます。観客収入を得ることが出来ない自転車競技において、バイクやグッズを買っていただけることがその活動資金に直結します。

メリダのバイクが売れなければ、ミヤタメリダの選手達は活動することが出来ません。今現在、大きな声援をいただけている事には大変感謝するとともに、来年こそ優勝に絡めるようにと大きな目標に向かって出来ることをやらなくてはと思っています。皆様のより一層大きな声援が必要ですので、今後ともよろしくお願いいたします。

良いバイクであるとアピールすることで、魅力のあるプロ選手達をサポートすることが出来ればと想い、メリダやアンカーをメインにして販売しているのはその為です。

自転車競技の中でもっとマウンテンバイク競技の魅力を知っていただけるようにもっとがんばりたいと思います。まだまだ、これからです！

これほどまでに”自分が”負けた気がした選手権ははじめてでした…