良い記事なんですけど…

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最新号のサイスポの特集は良い内容でした
普段は殆ど読んでいないんですが、信頼できる人が「いいよー」と言っていたので買ってみました。タイトルは良くないんですけど、その中身には部分的に自分が普段から気にしていることやフィッティングでお話していることなどがいろいろと書いてありました。

ハンドルの握り方から始まるフィッティング
肩甲骨を下制するとは、開くことと勘違いされそうではあります。ブラケットをやや上向きにすることは、私は初心者からほぼすべての人の自転車に対して行っているセッティングで、その理由も説明しています。上体、特に肩に余裕が無いとペダリングパワーを上げることが出来ません。多くの人に肩を伸ばす動作(肩甲骨の外転)がよく見られます。

下制するとは?
下制とは方を下げるということです。悪い例としてよくあるのは、肩を上げてしまう(挙上)ことと背中を開く(外転)でしょう。

ただ、”前乗りではない”と思う
ただし、”前乗り”というワードについては誤解を与えるので避けるべきかと思います。しかし、それ以外に良いワードがなかったんでしょうね。自転車に乗る重心位置はむしろニュートラルで、以前は後ろにありすぎたという感じがします。前傾を深くするというワードも良くないと以前から思っています。上半身を深く、低くすることですけど、それはいくつかやり方があるでしょう。

もう少し体系的な理解を促したい
あまり理解出来ていないケースだと、自分は前乗りか後ろ乗りかどっちが合っているか?とか、前傾の作る際に自分はどのタイプだとか、湾曲した形で知ってしまう可能性があります。前後位置は前でも後ろでもない位置から始めるべきですし、前傾の仕方については腰椎あるいは胸椎を屈曲するタイプは身体のクセがそうさせるのと同時に、そのクセに耐えた上で故障しない身体が必要です。ゆえ、バランス型も骨盤前傾型も、いずれも骨盤(周辺)の柔軟性と可動域確保から入るべきで、それなしに背骨を湾曲(屈曲)させてしまう方が故障する可能性が高いですし、出力も得られないと思います。

実はかなり攻めた内容になってる
中野さんがそういう意図をプラスされたのだと思いますけど、”自分の体に集中する”という点に言及されていることは初めてじゃないでしょうか。ポジションを変える≒パーツを変えると捉える場合もあります。例えばホイールを使った感触がどうとか、ハンドルの形状がどうとか。細部については違いはあるものの、ポジションが出来上がってくると、”どっちでも走れることに気づく”ものです。それが乗りてのスキル。


当店でのフィッティング
当店でのフィッティングの目的・ゴールはラクに出力を発揮する自分を見つけることです。

フィッティングに目的を求めてくる方の多くは、「頑張っているけれどうまくいかない」という感覚を持っていると思います。思い切り頑張っているつもりなんだけど、うまくいかない、と。

例えばこんな悩みがありますか?
登りが苦手
スタミナがない
下りが怖い
向かい風で失速
コーナーリングが苦手
練習の仕方がわからない
などなど

当店ではフィッティングのほか、自転車というスポーツに関して総合的なアドバイスを行っています
現状理解
乗車姿勢改善
ペダリングフォーム改善
練習メニューへのアドバイス
目標レースやイベントの選定やアプローチ
補給計画へのアドバイス

頑張っている感覚と実際の出力は一致しない場合が多くあります
思い切り漕いでいるはずなのにスピードが上がらない、あるいはすぐに疲れてしまう、出力が頭打ちになる、それには理由があるはずです

出力をリアルタイムに見ることができれば、自分が行っている運動の結果を数字で理解することができます。そこで分かることは、自分では頑張っているようで無駄に頑張っているということです。無駄が多いのです。

フィッティングを行いながら、出力を見ることで同じ出力を楽に発揮できたり、より大きな出力を発揮できたりすることを数字で確認できます。もちろん、うまくいかないことを確認できてしまうわけですが…(笑)

フィッティングの目的は単にステムの長さやハンドル幅やサドル高を変えることではなく、”楽に出力を発揮する”という大きな目標の為に改善すべき事を理解し、受け入れ、実行することにあります。

基本料金は10800円〜/90分〜です
ブランド物のフィッティングよりも安価に設定していますが、それらより良いイメージが得られることには自信があります。大事なのは自転車の寸法ではなく、自転車という道具をどのように使うかということです。

色々なヒントを提供していくと、少なからずペダリングのイメージを掴むことが出来ると思います。それを思い出しつつ、意識を絶え間なく続け、練習を重ねて頂き、次回以降のフィッティングまでにペダリングを完成へ一歩近づけて下さい。