メリダっていいんですか?

メリダっていいんですか?
と良く聞かれます。「もちろんいいですよ」とまずは答えるわけですが、その中身をお話するのには結構時間がかかります(笑)

メリダの設計思想を挙げますと
 ・レーシングスピリッツ
 ・安全性・耐久性重視
 ・正常進化
 ・優れたデザイン
 ・信頼性重視
 ・ドイツ開発&台湾生産
 ・低価格
となります。

これを一つ一つ解説しましょう。


[レーシングスピリッツ]
まずメリダはレーシングバイクのメーカーです。常に最も速いバイク、勝てるバイクを作ろうと努力し、世界で最も高性能なレーシングバイクを作るべく開発を行っています。乗り味にはメリダらしさを一貫して盛り込み、安定性を確保した上でレーシングバイクらしい攻撃的な味付けを適度に行うことで、「速いバイクに乗る楽しさ」を味わって頂けるようにしています。


[安全性・耐久性重視]
ただ速いだけ、ただ軽いだけでは困ります。レース機材であると同時に、一般ライダーが乗る道具でもあることをメリダは知っています。いいえ、むしろ本当のレーシングバイクは”高い耐久性”を持っていなければ壊れてしまうでしょう。メリダでは他メーカーのバイクを研究したりやトレンドを追求する一方で、それらが非現実的なラインを超えないように考えています。フレームには生涯保証が与えられ、安心して、安全なライドを楽しんで頂けることでしょう。


[正常進化]
基本的な開発スタンスは正常進化型をとります。一つ前のモデルを無にしてしまうのではなく、その良いところは引き継ぎ、悪いところを消し込み、前モデルより更に良いものへと進化をさせるのです。良い悪いの判断は我々ディーラーやエンドユーザー、あるいは選手からのフィードバックを蓄積し、ドイツにいるの開発陣が総合的・合理的に判断を行います。その様にする事で”絶対に外さないバイク”が低価格でリリースされ続けます。これは、”ブランド力”に頼って高い価格をつけるメーカーにとって常に脅威となっています。


[優れたデザインとペインティング]
以前は台湾製というとダサいデザインが定番でした。それはデザイナーの問題でした。メリダでは早くからドイツでの開発を行うことで、ヨーロッパ人に好まれるデザインを取り入れています。ゆえ、メリダを知らない人から見た場合には”アジアのブランド”であるとは思われていないことでしょう。また、メリダは実物がカタログの写真より何倍もカッコいいといわれるブランドです。カタログどおりのイメージではなく、カタログ以上。ゆえ、是非実物を見に来て頂きたいと思っています。


[信頼性重視]
先にも書きましたとおり、メリダでは正常進化をさせ続けることを基本とするため、突飛押しもないシステムや構造は好みません。それは多くのエンドユーザーが好まないからです。いくら革新的であっても、メンテナンスに多くの時間が必要であったり、あるいは故障が多かったりするものは日常使用するのに耐えませんし、レーシングメカニックをも大変困らせます。稀に”レーシングバイクとは一度限り使えればいいもの”だとか、”多少の不便は速さの為に犠牲にする”と勘違いをさせる方もいらっしゃいますが、それは大きな間違いです。レーシングバイクこそ”信頼性ありき”であり、全ての変わり種システムはトラブルの素だとも言えます。2018年にリリースされた新しいリアクトはまさにそのアイコンのようでしょう。世界最高のエアロ性能と軽量性、前モデルと変わらない剛性、その上で優れたスタイリングと低コスト。まさに欲しくなるレース機材だと言えます。数年に一度施されるフルモデルチェンジのタイミング以外にシーズンの途中であっても、我々から届く意見を元にした細かなアップデートを繰り返していることはあまり知られていません。日々組み付けを行っている私達だからこそ気づく点だと思います。実は、メリダの凄さを最も感じているのは、私達メカニックなのです…


[ドイツ開発・台湾生産]
メリダははじめ、ヨーロッパで売るためにブランドが始まりました。今ではアジアや北米でも盛んな自転車ですが、当時はヨーロッパしかありませんでした。つまり、ヨーロッパで認められてこそ、真のレーシングバイクブランドとして認められました。その為にメリダは古典的で保守的なロードバイクより、革新的なマウンテンバイク市場を選んで、後の世界選手権を獲るまでに成長し、マウンテンバイクブランドとしての地位を確立しました。そして、ロード市場への挑戦を開始。この2018年でワールドツアー供給5年目を迎えます。まだまだロード市場では新参者ですが、マウンテンバイクで養った技術とノウハウ、そしてドイツ流の堅実な開発力はすばらしいバイクを生み出しています。台湾は世界で最も信頼性の高い生産を安定して行える環境ですが、他の地域との比較では高価でまた生産数は多くありません。特に台湾でも優秀な工場は限られ、メリダの様に自社工場で生産を行うことができるブランドは稀です。現代の自転車はヨーロッパMADEより台湾MADEが好まれ、それはコストも安く、パフォーマンスそのものも高いからです。ヨーロッパに行くと驚かれると思いますが、すでに彼ら自身がヨーロッパブランドのバイクに特別な優位性があると思っていないのです…


[低価格]
高性能なバイクは多くあります。軽いバイクもあるでしょうし、お気に入りのスタイリングもいくつかあることでしょう。しかしながら、それが買える価格になっているかどうかは大切なことです。メリダでは”トヨタ生産方式”を採用し、“7つのムダ”削減、ジャストインタイム、標準作業時間に代表される現場主義を柱としています。

作り過ぎのムダ
手待ちのムダ
運搬のムダ
加工そのもののムダ
在庫のムダ
動作のムダ
不良をつくるムダ

これまで(いいえ、現在も?)ロードバイクが高価格だったのは、これらの無駄を許してきたからです。それを言い換えると、”ハンドメイド”であったり、”職人が1台1台…”であったりするわけですが、それらの不安定な生産システムは不良も多く生み出します。例えば、ロゴが逆さだったり、あるいは個体差が大きかったりするのも、その1つです(一部の方にはそれがロマンとして映るようですが…)。

メリダの工場ではすべての工程を経てアッセンブルが行われるまで、そのスケジュールは完全に管理されています。遅れても、早くてもダメなのです。

そこには代理店であるミヤタサイクルや我々にも一貫してつながっており、無駄な在庫を持ちすぎないことでセールに因る価値低下も極力防ぐなど努力を行っています。

メリダを扱うショップの中でもいろいろなお店がありますから、色々なメーカーを扱ってきた経験があります。そんななショップオーナーさんとお話しても、メリダほどしっかりしたアッセンブルを安定して行っているメーカーはないと言いますし、その不良率の低さも大変優れていると言います。あるメーカーでは毎回どの個体にも問題を抱え、むしろどこからが不良なのかわからなくなるほどですが、それの修正を”ショップ側の技術力アピール”に利用されるケースは少なくありません。もちろん技術があって良いのは確かですが、メーカーが不安定なことはエンドユーザーの不利益につながることでしょう。


[まとめ]
”安いものを安売りする”のではなく、”安くても高い付加価値がある”ことを理解いただき、”安物買い”にならぬようにと努力し、販売しています。そして、次の1台もまたメリダを買って頂けるように願っています。

世の中に”いいバイク”は沢山あるでしょう。物は言いようです。ブランドを作るには良い広告を作る必要がありますが、実態とそれに差異があったり、ブランドが実態を凌駕することもあるでしょう。本当の商品の良さや価値はブランドや価格で決まるわけではありません。

なぜ、我々パートナーショップがメリダを選んだのか?
なぜ、メリダはミヤタサイクルを選んだのか?
なぜ、ミヤタサイクルは我々をパートナーとして認めたのか?

実はこれがキーポイントなのです。

メリダは自転車の生産と販売を始める際、当時のミヤタサイクルからその技術を受け継いだという歴史があります。現在、ミヤタサイクルで生産する自転車は少なくなりましたが、その時代から培った”メーカーとしての技術、実績、信頼、そして自信”はメリダが日本でのメリダを本格展開するにあたりミヤタサイクルを選択するに至った理由だと言えます。
※ミヤタサイクルの創業は1890年!それに対してメリダの創業は1972年です

良いところも悪いところも、代理店であるミヤタサイクルがしっかり仕事をされるから我々に伝わります。我々ショップ(ディーラー)は安心してエンドユーザーに「良い自転車です」と伝え続けることができます。そのリレーションシップがなければ、エンドユーザーに対して継続した価値提供が出来ません。


当店では多くの試乗車を常時設置し、いつでも乗って頂けるようにしています。価格を伏せている場合、「本当にこの値段なの???」と驚く乗り味ですし、そのペインティングの美しさにも驚かれると思います。実際、試乗する度に我々ショップが驚きますからね(笑)

ぜひメリダに乗りに来て下さい。自転車はそれほど複雑な乗り物ではありませんから、乗れば違いは誰にでも分かりますよ。