ロードでの下り動画

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昨日走った中で動画を撮影してくれたので、それの一部分を公開します。

私が下りが苦手という方に伝えるポイントとしては

A:下ハンを持つ
今後、ディスクブレーキを使用する方が増えると、「ブラケット位置を持って下れる箇所も増える」なんて聞くことがあるんですが、残念ながらNGです。昨日走った峠には自動車の速度を落とすための仕掛けが地面に設置されていたりしましたので、それを通過する際にブラケットを持っていては手が外れて転んでしまいます。高い位置を持つとバイク操作も不安定になりますし、体を立てて乗るのも不安定さを増す原因になります。ですから、スピードが出る状況では下ハンが安全です。スピードが速くなく、路面がスムースであっても、急に落下物があったり、路面が割れているなどがあればブラケット位置では危険だと思います。

B:ブレーキレバーは指一本
下ハン時、ブレーキレバーに人差し指を一本だけ添え、引きシロを深くすることでレバーを引いたまま下れるようにします。スピードコントロールも容易にできます。2本にするとハンドルバーを握れません。

C:お尻を引きすぎない
後輪荷重が過ぎると、自転車が曲がりません。また、懐が狭くなり、路面が上下に浮き沈みした場合にライダーも一緒に浮き沈みして振られてしまいます。

D:腰を丸めない&肩を伸ばさない
お尻を引きすぎないのと同じような理由です。後輪への過荷重に加えて肩を伸ばしてしまうと、ライダーの自由度は狭くなり、まずまともに下れません。

E:荷重はペダルに
馬に乗る時と同じです。鞍(サドル)に座っていると、馬が暴れた時に落馬します。

F:基本はペダルを水平
基本は水平です。下りの間にペダリングをしていない場合、左右のどちらかが下になっているとライダーは下にあるペダルへ荷重しています。体重が乗ってしまいます。左右均等ではない状態なので、路面の浮き沈みや障害物によりバイクが暴れた場合、右だけ(あるいは左だけ)に乗せた荷重によってバイクのハンドルは左右に振られます。危険ですし、バイクが不安定になります。

G:深いターンでは外足下も有効
路面状況が良い場合、あるいは滑りにくいスピード域でのターンでは、深くバイクを傾けるために外足を下にして踏ん張ること有効です。しかし、路面状況がターンの途中で変わったりするとバイクコントロールしにくく、ターンの弧の大きさを調節することが難しくなります。

H:メーターは見ない
スピードがオーバーしていないか気にするのは道交法上必要ですが、そればかり気にして目線移動を多くするのはお薦めしません。特に慣れない内は前を向きましょう。目線を下にすると、頭を上下に振られやすくもなります。

I:ラインを考える
ターンをする時にはラインを考えましょう。

J:タイヤを太く、空気圧は低めにする
少なくとも25C、あるいは28Cはより有効です。

以上のような注意点を意識して下ってみた動画です。ラインを前走者に対して変えるのは、前方の状況を覗き見たい場合もありますが、追いつきそうになってずらしている場合もあります。

この映像を見えるとスピードが速いように見えますがそうでもありません。実際、私はペダリングをほとんどせずにフリーフォールしているだけです。常にブレーキでスピードをコントロールし、前走者に追いつかぬようにしてます。それと精神的にはかなりの余裕がありますから、ラインは完全にコントロール下に置いています。

ライダーの精神状態とか余裕って映像に映らないから難しいな(笑)まあ、余裕が無いとここまで近づけないんだけどねぇ。映像で見るより近いですよ。

下りは単純に絶対スピードで比較することだけではなく、そのスピード状況下でのライダーの状態やその自覚がどの程度ちゃんとしているかを試されます。余裕が無いと知りながらそれを無視してしまうのは、危険な走行だと言えます。「コーナーに突っ込む」などという表現は以ての外ですね。

ペダルは地面と水平に

外足を下に

何の変哲もない下り動画に見えるのかもしれないけど、それが難しいことに気づいてもらえるかどうか…(笑)

ライダーの精神状態とか余裕って映像に映らないから難しいな(笑)まあ、余裕が無いとここまで近づけないんだけどねぇ。映像で見るより近いですよ。1.5-2メートルくらいかな?

[再放送]ぜひ読んでみて下さい。

私が考えていることとほぼほぼ同じですし、私が下っている(走っている)最中に実行していることそのままでもあります。「え、こんなに多くのことをやっているの!?」と思われるかもしれませんが、市街地ではさらに多くの情報処理を求められますね。