[メリダ 2017モデル] その2 スクルトゥーラ チームモデル編

毎度おなじみ?ニューモデルについて一言というコーナーです。

なんか巷では、このコーナーを待っている方がいらっしゃるらしく、早く書けと言われてもいるんですが、まあとりあえず書き物は勢いとイメージが大事なので(笑)

というわけで、今やメリダと言えばランプレであり、そのチームバイクが注目されるのでそこから行きます。

今回の2017ニューモデルのポイントをザッとに書いておきます。

[スクルトゥーラ]
 チームのキャリパーモデルは変更なし
 チームに黒赤モデルのフレーム売りが追加
 9000も変更なし
 チームにディスクモデル市販化
 ミドルグレード完成車でフレームがモデルチェンジ
 ミドルグレード完成車にディスク仕様が追加
 アルミ完成車でフレームがモデルチェンジ
 アルミ完成車にディスク仕様が追加

[リアクト]
 チーム・ミドルグレード完成車共にフレームは変更なし

[ライド]
 チーム・ミドルグレード完成車共にフレームは変更なし
 ミドルグレード完成車にディスク仕様が追加

[完成車]
 多くの完成車でクランクとブレーキキャリパがオリジナル・FSAからシマノ製に変更

こんな感じでスクルトゥーラに対して大きく手が入れられた形になります。他メーカーでの販売実績を聞いても、オールラウンドモデルの方に寄っているということで、特に日本国内はその傾向が強くなっています。決してリアクトがオススでないということではなく、使用目的において検証した結果としてスクルトゥーラを選択する方が多いというだけのこと。ちなみに私はリアクト派です。

その辺りについて疑問があれば、いつでもご来店下さい。あなたの立場になって相談に乗ります。

DSC_0601 のコピー

DSC_0603 のコピー

さて、インプレです。
試乗エリアには一番に到着し、バイクを物色。まずはディスクでしょう?ということでスクルトゥーラチームのディスクモデルから乗りました。パーツ供給が間に合わず、新しいデュラエースではない状態でしたが、そんな事はどうでもいいことです。新しいデュラがいいことは分かっています(笑)eTapが装備されている機種もあったのですが、それもどうでもよいことです。今見るべきはフレームですから。それに今更カンパやスラムと真っ向比較するのはナンセンスですね。資本力、技術力、マーケティングのどれもが今やシマノの手の中にあります。むしろ、シマノが転けるとみんな転ける、そんな怖い世の中でもあります…

ディスクブレーキについて
ディスクブレーキは相変わらず要不要論になっています。販売に積極的か、消極的か。2択ではないと思います。必要な用途があれば、そうでないものもあるでしょう。全体を2つに切り分けることはできません。消極的なケースでは個人的に嫌いか、あるいは扱うことが難しいというケースもあるようです。

私は積極的でも消極的でもなく、その出来栄えを判別し、必要な用途にはおすすめするだけです。

レースでは不要というのは、何度も言いますように、レースはゲームが面白くなることが最大のポイントであって、最新機材の発表会がメインではありません。ただし、レギュレーションが変われば使わざるを得なくなります。きっとそうなると思います。

一般の方の要不要に関してはそれぞれの方が決めれば良いと思いますが、今回試乗した新しいデュラエースのディスクブレーキに関して、これまであったものと比較して出来栄えが素晴らしく、はっきりと”ロード用”であると感じました。これより下位グレードに関しても相当熟成されています。これまであったXTのキャリパーにレジンパッドを装備したものは効きすぎていましたし、制動力の立ち上がりも急だったのですが、今回のものは”タッチ”も柔らかであって、”粘り”もあり、なおかつめちゃくちゃ効きました。相当に良い感じです。

試乗車は左前ブレーキ仕様だったんですが、「ん?どっちが前だっけ?」と走りながらわからなくなってしまうほどに右手で操作するリヤブレーキの制動力は強力で、「んー、ここまで効くと世界が変わるな」とニヤニヤしました。50キロくらいからリヤブレーキだけで止まれましたので、別世界です。それにはもちろん、28Cという非常に太く、接地面が広いタイヤもその理由なのですが、ブレーキそのものの出来栄えは”とにかく素晴らしかった”ですし、かつて体感したことがないフィーリングでした。

ゆえ、今更ながら一元的に要らないよっていうのは、単に嫌いなのか、なにか理由あってのことで”聞かなかったことにする”のが一番の対処だと思います。「”個人的には”要らないと思う」っていうのが一番無意味な意見です。

そこで言えることは、2018年以降にこの仕様をダウングレードしたアルテグラグレードのコンポーネントがデビューし、ディスクブレーキが搭載された完成車がリリースされ始める時、きっと大きな流れのスタートになるだろうと思います。なんの根拠もありません、なんとなく思うだけです。

ちなみに私個人はディスクブレーキ大好きですので、頃合いを見計らって導入いたします。また、ディスクをほとんど扱ってきたことがないというより、自分で使い慣れていない自転車屋さんでディスクブレーキ仕様の車両を買うと後々のメンテも大変そうですけど、そもそも知識不足っていうケースもありますの注意して下さい。ここ2年ほどのシマノテックセミナーで離されている内容は、ディスクブレーキが流行り始めた頃の内容と全く同じでして、「この内容を知らないディーラーが沢山あるということか…」と愕然とします。実はディスクブレーキの問題点は、ブレーキそのものではなく、販売する側だったりします。

フレームの味付け
昨年乗った2016年モデルのライドディスクとは別物でした。あれはロードレーサーではなかったし、CXバイクかと言われても不思議ではなかったです。評価している方もいたようですが、私は全くダメでした。しかし今回のスクルトゥーラチームディスクはかなり良いものになっていました。しかし、フォークに関してはまだ解決していない問題があるように感じたので、今後の熟成を見守りたいと思います。漕ぐという点においては、やはりまだリムブレーキモデルに及ばない点があります。

クライミングバイクというほどシャカシャカでもないので、オールラウンド要素は持っています。しかし、そのチームモデルなりのレスポンスは、効率のよいペダリングを必要としてきます。ケイデンスは無駄に上げるとよくありません。あまりスキルの高くないライダーはミドルグレードのCF2を選択したほうが良いでしょう。軽量であることより、長時間のライドこそペダリングの質が体力温存に影響します。

先代のスクルトゥーラSLチームは軽量ながらしっとりした踏み味で、まさにオールラウンダーという印象だったのですが、2016年に刷新され、よりレスポンシブルなフレームになったと思います。オールラウンドというよりヘッド周りやハンドル周りの返しが早く、それと同じようなリズムで後ろ三角が反応するようで、ケイデンスをついつい上げたくなる反応性重視のフレームです。対してリアクトは古くからあるホリゾンタルフレームのような伸びと落ち着きに、程よいレスポンスを加えたものでまさにオールラウンダーだと思います。人によって意見は違うでしょうが、私はこのように感じました。

レースでは上げ下げに対応できなければそこで終了なので、まずは残ることが大事です。プロのレースのように”展開がある”ことは稀ですから、総じてスクルトゥーラの方がよく売れるのも当然かと思います。むしろ、インターバルよりアベレージで走ることが多い一般サイクリストはリアクトの性能を活かすことが有効な場合もあります。ただし、出力できるパワー値があまり高くないケースではそれでもスクルトゥーラの方が有効です。

ディスクモデルはチェーンステイが8ミリ長い
タイヤクリアランス向上の為にここまで拡大したのですが、むしろこのくらいあったほうが乗りやすい気がします。変速性能の事を考えても、短すぎることはデメリットにも成り得ます。ショートチェーンステイにすると、ペダルをキックした時のレスポンスは上がるんですが、それが進むということになるかというとスピード域やパワーの伝え方に寄って異なると思います。ディスクモデルの方が乗りやすく感じたのはそのせいもあるかもしれません。カタログでは28Cまでに対応したフレームだと記載があるのですが、コンチネンタルの28Cが余裕を持って収まっているので30Cくらいでもいけると思います。

レースで選ぶならリムブレーキ?ディスクブレーキ?
このモデルを求める方はレーサーか、あるいはそれに興味がある方だと思います。大きくレギュレーションの変更を伴っており、尚且つ他の参加者の大半がディスクブレーキ装備車に乗るような状況にならないかぎりはディスクブレーキを導入することは考えなくて良いと思います。あくまでも”レーサーなら”ということなので、その気分で乗りたい一般ライダーはディスク仕様を選択しても便利だと思います。ただ、自分でメンテナンスできる範囲は確実に狭くなりますので、どちらを選ぶかは慎重に。つまり、”沢山走る人ほど自分でやらなければならない範囲は広くなる”ということです。全てお店頼りでは困っちゃいますね。

わからないことは店頭で聞いてください。
そんなわで、スクルトゥーラチームについてはキャリパーモデルの好評価は変わらず、これが26.9万円という恐ろしく安い価格で販売されていることで他メーカーは相当困るだろうと思います。米3社と幾つかの欧州メーカー以外の小規模メーカーでは、”かっこいい形で安い”という戦略が多くなってきています。つまり、”型起こし”までやるけど、あとはデザインでカバーっていうパターンです。「それは開発なのか?」と思ってしまいますが、値段と素材とデザインだけで広告されてしまえばバレないんでしょうね。型起こしの際やデカール・ペイントのデザインには凝るけど、生産は安価に済ませるという感じでしょう。それくらいカーボンフレーム製作会社が”慣れてきている”ということもあると思います。プロパーで用意した型が熟成してきてるのでしょうね。”変わったデザイン”はまだまだ人気の有るところですが、本来の使い方をする方ほど”突飛押しもないデザイン”によって性能バランスを崩すことはやむを得ない、ゆえに選択しないと思います。実際、大手マスプロメーカーのフレームは年々シンプルになっていると思いませんか?小メーカーほど派手に走りませんか?

ですから、もし中身で選びたい、あるいは出来るだけ速く・やる気に溢れ、でも安いフレームを選ぶ場合には、このスクルトゥーラチームを選択肢の一つに入れるべきだと思います。むしろ、選択肢から外す理由は色が嫌いだとか、とにかく好きじゃないということ以外に思いつきません。

スクルトゥーラ チーム、この性能でこの価格、買って損なしです。

20 replies on “[メリダ 2017モデル] その2 スクルトゥーラ チームモデル編”

Comments are closed.