FTPや出力にも色々ある気がします

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パワートレーニングとはなんぞや
パワートレーニングとはパワーメーターを取り付けて自転車を漕ぐことだと思われてしまっていますが、そもそも自転車におけるトレーニングについて”自転車に乗ることだけしか考えていない”ケースが多く、例えばいいピッチャーになるとすればボールを投げる以外にも身体を解したり、筋トレをしたり、回復をさせたり、食事をしたり、フォームを研究したり、他選手とコミュニケーションしたりもします。つまり、パワーメーターはあくまでも自転車に乗っている時間だけを数値化できるものであり、それ以外の運動や休息、あるいは私生活などを数値化して取り込むものではありませんし、目標達成までのより良い実現可能だと思われるプロセスをイメージすることが欠かせません。つまり、トレーニングそのものの体系的な知識を身につける必要があるということです。そうでなければ、TSSだけをみて無闇にストレスを蓄積し、疲労を溜め込んでしまい、実際にはパフォーマンスアップが期待できない場合もあるでしょう。

本当にFTPは信用できるのか
もう一つ、パワトレと言えばFTP。とにかくこれを上げるんだという傾向を感じます。実際に見聞きしたりもします。しかし、個人的にはFTPを上げることが速さにつながるかどうかは上げ方と数字の出し方次第だろうと思います。

例えば、200Wを20分ならAVE200Wですが、100Wと300Wを半々に出してもAVE200Wですね。この2つは全く違う意味になります。どちらが速いかは状況次第と言えるでしょう。

実際に自分が立てた目標に対してどのような脚質をもってFTPを出力するかということは考えるべきです。また、FTPが頭打ちになったと感じた場合には同様にしてアレンジをするということも効果的だと言えます。

もう一つは出し方です。シンプルに言えば、踏みつけて出すか、回して出すかのような感じです。フィッティングやFTPテストを行って頂くと、いくらかは”FTP通りの強さが出せていない”というケースが見られます。つまり、おっしゃる数字や実際に出してもらった数字に対して信憑性に欠けるということです。具体的に言えば、「う〜ん、このペダリングだと実際にはパワーの通りに自転車が進まないんじゃないかな…」ということです。

パワートレーニング実施者の増加とともに、インドアトレーニングを主体とした方も同時に増えています。これらは重なっており、”ローラーをする時間なら確保できる”という理由が共通しています。はっきり言えば実走行で得られるトレーニング効果を置換できませんが、時間を無理に確保もできないですから、インドアでトレーニングする際に注意点は理解していたほうが良いと思います。ただ、理解していてもなお、結局クセはついてしまいますが…

特に負荷調整を手動で行う場合には、一定負荷でのペダリング時間が多く、それが飽きる原因にもなり、またペダリングのマンネリ化も生みます。常に同じケイデンス、同じ筋肉、同じフォームで漕がされます。ハンドルにしがみつき、ひたすら強く踏むというクセが付いてしまいます。

ギアを変えて複数のケイデンスで同一出力を発揮するように工夫しても、負荷特性が変わらないのでどちらかに無理な出力方法を強いられます。つまり、上手く回せるケイデンスや出力の幅が限られてしまう感じです。ペダリングが上手だと、そういう幅も広くなるのでしょうねぇ、自分にはなかなか難しいですけど。

ですから、時間がないながらも極力は実走行をしていただきたいということです。それから、実走行をする際にはその時間を集中して、大事に使っていただきたいと思います。その際には出力を上げることよりも、スムーズにペダルが流れ、自転車が進むかどうかに集中できる程度の出力で走行し、その日の調子や状態をチェックしてから、その上でどのような走り方・メニューをするかを考えて頂くと良いかと思います。

パワーは高ければいいわけではない
パワーは低いより高いほうがいい、しかし高ければ何にも勝るかというとそうではないということです。具体的な速さに対しての目的がなく、単にパワーをというケースでは非実用的な出力方法は目にしますが、それでゲームに参加して頂くと相違点にも気がつくのではないかと思います。


「FTP計測サービス」を行っています

FTPとはパワーメーターを使用してトレーニングをしている方はご存知ですが、これは1時間耐えられる(出力できる)パワーで、そのライダーの有酸素能力の指標です。FTPを計測することで、その結果から今の状態、来年へのトレーニングの指標になります。その指標からずれたトレーニングを行っても、非効率的であり、意味はありません。実際に実力は一定以上に伸びません。

Q:パワーメーターが必要ですか?
A:トレーナーに内蔵されたひずみゲージによって計測しますので、自転車にパワーメーターが取り付けられている必要はありません。ZWIFTと簡易的なトレーナーを使っての測定も可能なようですが、誤った数値が出るのが一般的なようです。

Q:車種はどれに対応していますか?
A:ロード、マウンテンバイク、シクロクロスなど車種は問いません。どれでもトレーナーを設置し、取り付けることができます。自分のバイクを持ち込んで頂き、計測を行います(カンパ非対応)。

Q:どんな目的に適していますか?
A:今の自分の実力を明示します。そして、ロードレースやヒルクライム、シクロクロスなどの目標に対してトレーニングを行う為の指標にします。

Q:例えばどんな内容になりますか?
A:富士HCで目指すタイムに対して必要なFTPはおおよそ分かっています。ロードレースと違い、FTPに対してヒルクライムは素直に結果が出やすいため、必要なフィジカルの指標と現在の数値を比較し、不足したタイムはどの程度か、今行うとどの程度のタイムが出るかが分かります。レースをシミュレートしたトレーニングも可能です。

Q:シクロクロスにも対応していますか?
A:もちろん、どのカテゴリーにも対応は可能です。シクロクロスはその競技特性が分かり易く、コースによる違いはあれど強化方法はシンプルです。また、技術的・機材的なアプローチも含め、FTP以外のメニューを追加で行うことで更に精度は高まります。

Q:FTP以外の計測メニューはありますか?
A:15秒、1分、10分なども可能ですが、20分止まらずに目一杯走れる場所はないと思いますし、全てのベンチマークになるのがFTP(20分)だからです。FTP以外のメニューは今後追加予定です。

Q:計測後は何ができますか?
A:計測結果から考えた、それぞれの方の目的に対してのアプローチを明示します。つまり、あなたに何が足りないかを伝え、強みと弱みを知り、より効率の良いトレーニングが可能になります。

Q:料金はかかりますか?
A:はい、FTP計測テストは結果に基づいて現在の状態を判断、今後のトレーニングへの指標を提示します。5000円/1セッション(60分)です。

Q:計測は定期的に行うべきですか?
A:はい、可能であればその方が良いです。計測テストの間に行ったトレーニングが正しいことや間違っていることを実証することができ、その後のモチベーションアップに繋がるだろうと思います。

Q:予約が必要ですか?
A:予約をしていただくようにお願いしています。電話やメールでお願いします。

Q:その後のトレーニングについてのアドバイスが欲しいです。
A:FTP計測テストを行って下さい。その結果を用いてアドバイスを行うことはできます。その際、FTP計測テスト以外のトレーニングセッションを行って頂くことにより、現在の状態や今後のトレーニングの方向性やメニューについての相談を行います。このテストを基に、各カテゴリーやイベントジャンルに向けたパワートレーニングセミナーを行っております。随時開催していますが、ご希望日があれば応じます。