売る前に使ってテスト

この記事は約 3 分くらいで読めます

なんでも自分で使わないと気がすまないのです
コスト掛かるんですけどね、結構。でも、使ってみないとわからないことが多いので。

今回使ってみたのはこれ
「ニッセン SP31 スペシャルステンレスインナーケーブル」
です。

特徴1:柔軟性
通常のインナーケーブルは19本の素線を撚り合わせて構成されていますが、こちらの商品は31本の素線から構成されています。そのため従来品よりもしなやかで柔軟性がありますので、現在のようなハンドルまわりの取り回しがきつい場合に取り付けが楽になります。またハンドル操作も軽くなります。

特徴2:耐久性
従来に比べ密に撚られていますので、伸び率も少なく耐荷重に対しても優れています。プレテンション加工(初期伸びを抑えるため、先に力を加えて取り付け後の伸びを抑える加工)済みです。

特徴3:低摩擦(引きが軽い)
ケーブルの表面を削り真円に近づけるスリック加工をしたのち特殊なコーティング(電着コーティング)をしています。そのため単なるスリック加工したものやPTFE(テフロン)コーティングよりも低摩擦となっています。またコーティングもはがれにくくなっていますので、長期にわたって引きの軽さが持続します。

シマノから交換して比較してみた
思わず、「お!?」と声が出るほど軽い引きでした。

現在シマノ純正ワイヤではポリマーコートが最も低抵抗ですから、軽い引きを実現できます。しかし、コーティングの剥がれ易さについては発売以来デメリットとして言われるところです。ポリマーコートを使用していた私ですが、今回このワイヤに交換しましたところ、とてもいい感触を得ました。ポリマーコートと同等あるいはそれ以上に摩擦を低く抑えることができそうです。

ポリマーコートの場合、そのコーティングがクッションになるような感じでレバーに伝わるリアクションがオブラートに包まれたように感じたのですが、このワイヤでそれはなく、PTFEワイヤの様なダイレクト感と似ています。それでいて摩擦が少ないので、十分おすすめできる製品だと思います。

単価はポリマーコートよりも安価に設定されています。専用のアウターキャップ等も必要ないのですが、使用したほうが擦れはより少ないのでしょう。コーティングの剥がれやすさに大きな差があることもメリットだと思います。

今回は別途発売されているアウターケーブルは使用しませんでしたので、インナーワイヤのみ使用しましたが、十分な効果を感じることができました。ポリマーコートと比較した場合、上手にルーティングできるケースでは同程度だと思いますが、ルーティングがキツイケースではそれ以上になる可能性があると思います。いずれにしても、コーティングが剥がれにくいのは大歓迎です。
※個人的にはポリマー独特のアウターと擦れる「ヒュッ」という音が出ないのも好きです

以後、オーバーホール時やメンテナンス時にはプレミアムなメニューとして、あるいはケーブルルーティングが厳しい自転車(例えば、ヘッドチューブからインナールーティングするタイプなど)ではオススメしていくことにします。もちろん、ご希望にも応じます。