エアロロードらしさとは何だったのか

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REACTO TEAM[CF4]
1100,000円(完成車)
339,000円(フレームセット)

はっきり言って、今シーズン2018年以降で”エアロでないものは売れない”と言っても過言ではないです。売れないというのは販売が伸びないということでもありますが、作られないということでもあります。なので、”エアロである”ということは当たり前になりました。

では、エアロロードって何だったの?と考えました。

エアロロードの始め、僕の中のイメージはCERVELOですかね。SOLOIST CARBONからSシリーズへ移行しつつも、やはりSOLOIST CARBONの乗りにくさは強烈で、当時こそ加速力がいい!などと言われましたが、単に縦に硬いだけだったと思います。その当時でも、私は当時働いていた店から家まで走って帰るのに不快感が我慢の限界でした。

その後、VENGEやFOILやPROPEL、REACTOなどがデビュー、出揃った感がでました。その後になるとF8がデビューし、VENGEやFOILやREACTOも新型へ。

最初のインパクト「硬い・重い」は和らいできたものの、メーカーによってはいまだに残っていたり、開発世代の格差によっては今も存在しています。

ですから、エアロロードらしさはその裏返しとして、
 重たい
 硬い
と言われ続けてきました。

エアロロードと言えばこんなインプレ。
 「エアロロードらしく、ハイスピードになればなるほど安定感が増していくバイクで、下りのコーナーなどは思い通りに操ることが出来ますね。」
 「踏み出しは苦手ですが、速度に乗せれば乗せていくほど、気持ちよく伸びていきますね。」
「とにかく真っ直ぐ進もうとする直進安定性と、スピードに乗ってからの高い巡航性が際立つ一台ですね。」

概ね、振りが重たいんですね。だから、ペダリングも重たいし、ダンシングが苦手です。それゆえ、シッティングで踏むバイクなどというイメージが付きました。

恐らく、多くの人の頭のなかにはそのイメージが有るでしょう。だから、未だにラウンドチューブ形状のロードに魅力を感じたり、”普通の形”を好む場合もあるのだと思います。

私も8月まではそうでした。しかし、新しいREACTOに乗ってしまってからは、そのイメージがガラガラと崩れ、「なんだったんだ?」と驚くばかりです。そして、今REACTOに乗るのが楽しくて仕方がない。

エアロロードのネガ要素の原因は同じで、硬いから(ペダリングが)重たく感じたのだろうと思います。重量より、むしろフレームの味付けによりペダリングの重さ軽さは変化します。

別の方の感想でも同じなのですが、
 「エアロロードに乗っている感じが全くしない」
と言います。

乗り比べると信じられないほど別物に感じるんです。新しい方がものすごく振りが軽いし、ダンシングも軽快なのでサドルから腰を上げて踏むまでがサッと動けます。踏んだ瞬間にグッと踏ん張る感じはなく、SCULTURAのそれに似ています。

でも不思議なのは、REACTO2とREACTO3の剛性は同じだということです。

そう、エアロロードらしさは「エアロロードらしいネガ要素を持っている」という事でもあったわけです。だから、「普通の方でいい」とも評された。しかしそれは、空力的に優れていることと全く関連性がなく、まるで”空力に優れているという乗り味の印象”をそのように、文章を書く側の演出に見事に騙されていたようにも思えます。

これまでも「エアロロードらしい癖はない」と感じたバイクはあったわけですが、それらを全部過去の遺物にする、それがREACTO3です。

私の個人的な感想としては、
 SCULTURA + REACTO2 + RIDE = REACTO3
という印象です。

正にイイトコどり。

エアロロードを買うなら、ロードレーサーを買うなら、REACTOに乗っておいたほうが良いですよ。今から数年後、この次に買うバイクはディスクになってしまいますから、リムブレーキ仕様で買う最後のバイクになるかもしれないので、その最高性能を味わっておくほうが良いと思います。