気になるところ

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新しいフレームがデビューすると、そのデザインや性能は最初に気にするところですが、”安定性”というのも同時に大事な所だとみるようにしています。

特にメリダはドイツ開発だけあって、その安定性については定評がありますので、むしろその時には「さすがよく考えているな」と思って安心します。

最近はエアロロードも多くなっています。そのシートピラーの多くは”エアロ形状”となっていて翼のようです。今では当たり前に見えますが、ここまで来るにはいろいろな苦労がありました。以前は余計に、まぁ今でも、ここら辺りの形状についてはいろいろな苦労を経験したメカニックが多いのです。

ゆえ、今回はこの辺りの造形で注意すべき点を書いておきます。

”シートピラーはなぜ丸がいい”と考えるに当たっては色々な問題があったのです。

金属の場合、削ったり、磨いたりすることで、フレーム側もポスト側も公差を合わせやすくなるのですが、成形物だとそうはいきません。カーボンは表面の公差が出ないことを前提に構造を作る必要がありますので、構造が結構な肝だったりもします。

ちなみに、メリダではシートポストを丸形状にする場合、その外径を27.2ミリとします。この部分をしならせることで快適性を保つのは大変大事だからですね。シートポスト径が34.9ミリのフレームもありますが、ほとんどしなりません。フレーム側でそれを吸収できるか?と言えば、無理でしょうね。

こういう時、自社工場で製造できることは最大の武器となります。


① サドルが真っ直ぐにならない
以前、C社の中盤クラスグレードにあった◯LXでは最初にデビューした初期モデルはエアロ形状のシートポストだったのですが、サドルが真っ直ぐ前を向かないので翌年から丸形状に変更されました。使用していた工場にカーボンポストを正確に整形する技術が不足していたからです。F社でも同様のケースがありました。


②止まらない
そういったエアロ形状ポストをこれまで同様に周囲からクランプして止めようと思うと、トルクがシビアになります。どう考えても非合理的です。また、止まらないというケースも有りました。”止まらない”というと「止まった人もいる」と言われるのが常なのですが、”その不安定さ”が問題なんですけどね…。


③サドルが動く
このタイプのやぐらにも困ることがあります。斜ウスを両側から挟み込むタイプで、2018モデルも含めたここ最近になっても採用が増えているのですが、締め込んでも一定以上の力が掛かることでサドルの角度が変わってしまうことがあります。相性もあり、運もある?のか、固定されるケースもあるのですが、その為に必要なトルク管理を含めてやはり”安定していない”ので問題があります。オンロードなら運次第とも言えますが、オフロードだと致命傷ですね。あるいはこれや近いタイプでは一度締め込んでしまうと、少々角度を変える際に、完全に噛み込んでしまったのを外さないといけないので、微調整しにくいことがあります。
※SMPのサドルのマニュアルには「サイドハグタイプ」のシートポストは使用禁止となっているのはそのためです。


「パーフェクトだ!」と試乗インプレで書いてあったりするのに気分を高揚させるのも分かるのですが、一方で写真から気になる箇所をチェックしてお店の人に質問して確認してみて下さいね。上手い対処方法を教えてくれるかもしれません。